岩波新書
博多―町人が育てた国際都市

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  • サイズ 新書判/ページ数 215p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004307044
  • NDC分類 219.1
  • Cコード C0221

出版社内容情報

古代より大陸への門戸として開けてきた港町,博多.金印発見,唐人街の繁栄,元寇,アジア貿易で巨富を築く豪商たち,芸能と祭りの隆盛.今に息づく町人気質や博多らしさのルーツをさぐる,都市の歴史・文化案内.

内容説明

古代より大陸への門戸として発展してきた港町、博多。金印発見のドラマ、大唐街の発展、蒙古の襲来、アジア貿易で巨富を築いた豪商たち、旦那衆の芸能と祭りの隆盛…。今も色濃く残る博多町人気質や博多らしさのルーツとは何か。大きな歴史のうねりに翻弄されながらも独自の伝統を育んできた魅力的な都市の歴史・文化案内。

目次

第1章 金印発見の地
第2章 元寇の舞台
第3章 豪商たちの世紀
第4章 博多と福岡
第5章 博多町人気質
第6章 博多ごりょんさんの生活史

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

14
著者の学問は、机上だけではなく、歩いて学ぶ史学ということ(ⅰ頁)。見習いたい。現場感覚は必要。学部の卒業旅行で、親友2人と出かけたときに歩いたのを覚えている。美人な人が多かった印象であった。金印漢委奴国王、大宰府天満宮、鴻臚(こうろ)館、文永・弘安の役で防塁を築く、鎮西探題を設置する、応永の外冦、大友宗麟、といったメジャーな史実も充実。知らない人や史実にも事欠かない。対馬には古い民謡「密貿易の歌」なんてのがある(112頁)。さきほどはタックスヘイブンを見たが、貿易もこっそり、か。門倉貴史地下経済論の視点。2013/08/01

しんすけ

9
歴史を学ぶとき地方を忘れてはいけない。そのように云われだしたのは、いつからだろうか。ぼくが物心ついたときから云われていたから、100年以上になるかもしれない。しかし現実は、奈良・京都(大阪)・江戸とそれぞれの時代の為政者の所在地が中心になったものが多く、書店でもあまり見かけない。あったとしても内容は観光パンフレット以上を出ないものばかりで購読を躊躇うものが多い。その観点では、本書はその珍しい部分に属する。2017/11/20

tyfk

8
『新もう一度読む山川日本史』江戸時代の交通の図をみてたら、薩摩街道(筑紫野=鶴丸)は長崎街道(小倉=長崎)からの分岐だし、秋月街道(小倉=久留米)とかもあったり、九州の陸路からみて博多は傍流な感じがして、博多の歴史をと手に取る。何度も焼け野原になった博多は、避難先の唐津とワンセットみたいな時代も。黒田藩って黒田節があったけど、シャ乱Q「ズルい女」のカップリングに妙な録音の黒田節があり、ちと驚いた。 2023/12/24

8
古代から近代までの博多の歴史。どこからどこまで史実で、どこまでが筆者の主張ないし想像なのか分からない書き方で、歴史本というよりエッセイか小説みたいなものとして読んだほうがいいかもしれない。郷土の偉人に関してはかなり肩入れして客観性に欠ける郷土史家っぽい文章もあまり合わなかった。ただ博多の三大商人と戦国武将たちとの絡みの話や博多・福岡と山笠・どんたくの関係、幕末の維新志士と博多の関わりなど面白い話もあった。さらっと読んで興味を持ったら参考文献に当たるくらいがちょうどいい気がする。2015/03/14

ゆうへい

4
博多の歴史や文化が語られています。何も知らずに博多に来て、とても損した感じがしました。こういったところが不思議なくらい分かりやすく表現されています。これを読んだら、また違う気持ちで博多を訪れるでしょう。

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