出版社内容情報
「でこぼこ」は凹凸か凸凹か? 鴎外の作品中の「華壇」とは何か?-何気なく使われたことばの来歴や用法の探索に心を遊ばせる.研究生活半世紀をこえる国語学者の,日本語への深い思いがにじみ出る学殖豊かなエッセイ集.
内容説明
「でこぼこ」は凹凸か凸凹か?鴎外の作品中の「華壇」とは何か?―何気なく使われたことばの来歴や用法の探索に心遊ばせる著者は、研究生活半世紀をこえる国語学者。幼いころ父母から聞いたことば、今では使われなくなったことばを手がかりに、豊富な文献を自在に繰り出して綴られる、日本語への深い思いのにじみ出るエッセイ集。
目次
追憶の中のことば
漢語の素養
近い過去・遠いことば
誤用・俗用・正用
語誌探究
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイキ
2
夕暮れの窓前を眺めているような想いのする本。一般には国語学的な関心を引く本なのでしょうが、私などにはやはり〈1 追憶の中のことば〉の章に散見される著者の家庭、特に父である山田孝雄に関する懐旧談に心惹かれるものがありました。言葉は時代と共に変化するものという尤もな言説の裏に、何百年と変化することなく現代にまで伝わってきていた無数の言葉を鑑みなければ、国語はますます貧しくいびつになってゆくのでしょう。2018/10/14
木島
0
大学の課題図書だったので。筆者の身の回りのことばについてのエッセイ集。支度や寝台など何気ないことば一つでも、突き詰める遠くが深くて面白い。やっぱり私は、日本語が大好きです(*^_^*)2011/04/12
カルロス
0
言葉の語源や使い方が書かれています。徳川慶喜は「よしのぶ」だけじゃなく、いろいろな読み方があって驚きました。2010/05/05