岩波新書
現代たばこ戦争

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  • サイズ 新書判/ページ数 209,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004306146
  • NDC分類 498.3
  • Cコード C0236

出版社内容情報

今,たばこメジャーはアジア諸国,女性,少年にそのターゲットを向けている.肺ガンなどの疾患と喫煙との関係が曖昧にされ,自販機や広告が街中にあふれているのも日本だけだ.現代のアヘン戦争とも言うべきたばこ戦争の最前線.

内容説明

「たばこを吸って病気になるのは自業自得だ」という意見がある。しかしこれは正しくない。肺がんや心臓病などと喫煙との高い因果関係が曖昧にされ、自販機や広告が街中にあふれているのは日本だけだからだ。今、たばこメジャーは、そのターゲットをアジア諸国、女性、少年に向けている。現代のアヘン戦争とも言うべきたばこ戦争の最前線。

目次

第1章 最新版・世界たばこ情報
第2章 現代人とたばこ病
第3章 受動喫煙の被害
第4章 子どもたちとたばこ
第5章 たばこ宣伝マンの罪と罰
第6章 アメリカのたばこ裁判では何が起こっているのか
第7章 現代の死の商人
第8章 日本たばこ病訴訟の意義と展望

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

22
私は大の嫌煙家で、たばこの臭いをかぐと気分が悪くなってしまう。たばこの害について端的に書かれた新書が本作。読んでいて嫌煙権も素直に受け入れられない時代があったのかと驚かされた。今も街の片隅ではアメリカなどとは比べ物にならないほど廉価でたばこが売られ、自動販売機による普及活動が行われている。自分だけなら良いだろう、と思うかもしれないが、それは間違っている。客観的な知識を得ていただけたら、と心の底から思う。2014/01/07

Nさん

1
著者(弁護士)のタバコ問題への奮闘ぶりが伝わってくる一冊。国鉄(JR)における嫌煙権訴訟で、司法が訴訟請求を棄却してきた理由(列車内での受動喫煙は一過性?日本の社会は喫煙に寛容?鉄道が唯一の交通機関ではない?)が、どれほどの詭弁であったのかを。現行の「たばこ事業法」が国民の健康を守ることよりも財政収入の安定的確保を念頭に置いている点などを、著者は厳しく指摘している。私たちは、喫煙者vs非喫煙者と捉えがちだが、正しい情報なきまま、JT(国)に操られている喫煙者は被害者でもある、という構造の捉え方も知れた。2016/09/15

寝落ち6段

1
とにかくタバコはやばい。公に売られている毒。まあ健康に対して悪いというのは、どんな人でも認識していることなのだが、タバコ会社の戦略や政治の裏側など15年ぐらい前の本だが、なかなか嫌な話である。2013/09/27

ぺんちゃん

1
タバコは体に悪いと漠然と思っていたがまさに百害あって一利無しであると再認識した。しかし、タバコが数年前まで日本に蔓延していたのはアメリカの圧力の影響もあるということや10代の若者をターゲットにしていたという事実は知らなかったし、驚いた。そういえば、今ではタバコのCMはほとんど見ない。 副流煙の害や赤ちゃんの突然死がタバコの排出物であるということも書いてあり勉強になった。2013/05/06

かずら

0
嫌煙家の視点からたばこ業界の闇をあばく本。たばこが体に有害なことはわかりきってるので半分くらいは飛ばし読みしてしまいました。このあたりは時代が変わった感じがしますね。期待していたたばこ会社の戦略という点は思ったより少なかったですね。しかも著者が熱烈な嫌煙家すぎて、全部真に受けられないところもあります。そこそこに距離をおいて読んだほうが良さそうですね。しかし昔は本当にたばこを吸う人のほうが多数派だったのだなとしみじみ思います。まだまだたばこはなくならないでしょうが、それをとりまく環境は変わりつつあります。2014/12/14

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