出版社内容情報
アジアの急激な経済成長は,その一方に凄まじい破壊と人権侵害を伴っている.だがその中で“共生のアジア”をめざす女たちの国境を越えた活動は着実に実を結びつつある.ネグロスのバナナの民衆貿易,中国農村の女たちの信用組合,織物プロジェクトによるタイの村起こし….「もうひとつのアジア」の息吹を伝える最新レポート.
内容説明
アジアの急激な経済成長は、その一方に凄まじい人権侵害と環境破壊を伴っている。だがその中で「共生」のアジアをめざす女たちの活動は、国境を越えて実を結びつつある。ネグロスのバナナの民衆貿易、織物によるタイの村作り、インドのエコ・フェミニズム…。二一世紀に向けた「もうひとつのアジア」の息吹を伝える最新レポート。
目次
序章 アジアの女たちは、いま
1 経済発展と女性への暴力(人身売買される女性たち;女性を襲うエイズ;国際移住労働の女性化 ほか)
2 「開発」侵略と闘う女たち(フィリピン開発計画―生活の場を追われる住民;タイのユーカリ植林とエビ養殖―農漁村の女たちの抵抗;サラワクの木材伐採とダム建設―森の先住民族の闘い ほか)
3 抵抗からオルタナティブ実践へ(もうひとつのネグロス―フィリピン;女たちのつながり―香港・中国;村の未来を織る―タイ ほか)
終章 女たちがめざすアジアの世紀
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
277
20年も前の本なので、現在は状況が変わっているかも知れないが。というよりは、変わっていてほしいのだが。この本を読んでいると、つくづく日本のODAの酷さを思い知らされることになる。当然、その財源は我々の税金だ。それがアジアの各地で少数民族や弱者から土地を奪い、食と職を奪うことに費やされているのだ。そして、貧困化した人々は娘を売ったり、あるいは騙されたりして売春市場に送り込まれる。そして、日本もその重要なターゲットだ。もう最悪の循環だとしか言いようがない。救いは、それらに対して立ち上がった女性たち。⇒2016/09/17
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