出版社内容情報
能因法師の歌枕の地(白河関),幕末・長岡藩の名将,河井継之助の終焉の地(八十里越),女工哀史の舞台(野麦峠),秩父困民党の転戦ルート(矢久峠),日野富子の参篭の道(葛川越)等々-山歩きのベテランである歴史家が史実に思いを馳せつつ,〈歴史の現場〉をたどったエッセイの数々.詳しい踏歩データはガイドブックとしても恰好.
内容説明
幕末動乱期の悲劇の名将、河井継之助の終焉の地(八十里越)、女工哀史の舞台(野麦峠)、秩父困民党の転戦ルート(矢久峠)、日野富子の参籠の道(葛川越)、大海人皇子の脱出路(関戸峠)等々―山歩きのベテランである歴史家が史実に思いを馳せつつ、「歴史の現場」をたどったエッセイの数々。詳しい歩行記録はガイドブックとしても恰好。
目次
アイヌの英雄、コシャマイン蜂起の道―道南・福山街道
歌枕となった奥羽三関の一を訪ねる―東山道・白河関
河井継之助終焉の地―磐越国境・八十里越
戦国大名の奇跡の雪中行軍―越中さらさら越
秩父困民党の転戦の跡―上武国境・矢久峠
女工たちの苦難をしのぶ―木曾街道・野麦峠
天狗党の見果てぬ夢―美濃・蠅帽子峠
朝鮮人街道を歩く―近江・浜街道〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みなみ
9
史跡を実際に踏破する一冊。白河の関とか野麦峠とか天狗党とか本当に色々。海外にも行く。滋賀の朝鮮街道は行ってみたい。海外編(?)では「蜀の桟道」を通った日本人がいるという知識を得た。(流刑だそうだ)ビックリである。天候不順等の理由で踏破できなかった史跡もあるのだが、それだけ難所であることが伝わる。2025/05/22
mar
1
淡々と綴られたガイドブック。タイトルから「紀行文」を想像した人には期待はずれかもしれないが,先入観までは至らないちょっとした知識を持ってその地を訪ねる時には最適でしょう。2010/02/22
うえ
0
岩波らしい本。面白くはない。紀行部分は普通。アイヌの北海道から南まで。2013/08/05
kuni2_s
0
正しく、歴史の道を歩いた本でした。道の説明の後に、実際に歩いた時の記録が書いてある為、歴史を知らなくても読むことができました。また、「古の人がどのような様子で歩いたのだろうか」と想像しながら読みました。余談ですが、読みながら、国境に峠が多いことに気付きました。2013/04/17