出版社内容情報
「銀行の銀行」「政府の銀行」と呼ばれる日銀の実態は,どれだけ知られてきただろうか.為替の乱高下,金融機関の不祥事など,日本経済の動揺が続くなか,その動向と役割に,注目は高まっている.エピソードをまじえながら,中央銀行としての機構,独立性と中立性,政策とのかかわりを徹底的に解説して,現在の課題を考える.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
107
吉野俊彦さんの「日本銀行」は内部の人が書かれているのですが、こちらの本は新聞記者の方が書かれていて客観的若干批判的なところもあります。1995年に書かれているのですが、やはり政治とのつながりは切れないような感じがします。いまなどは完全に政府と癒着している感じがします。日銀の独立性という言葉が今ほどむなしく響くときはありません。2016/04/18
猫丸
15
経済理論寄りではなく、新聞記者が見た日銀略史という感じ。出版が1995年であり、バブル後遺症で金融機関がバタバタ倒れている最中に書かれている。1965年日銀特別融資の例として挙げられた山一證券が本書出版後ほどなく営業停止、さらに改正日銀法も施行されるなど、この本以後の金融環境の変化が大きいため、内容的には少々損をしているかな。旧大蔵省の支配が強いのは旧日銀法が戦時体制のもとで成立したため。ここから独立性を確保しようとしても制度的に限界があったという。結果的にバブル発生、崩壊後の処理いずれも対応を誤った。2020/07/29
勉誠出版営業部
1
川北隆雄さんの『日本銀行』を読了。1995年刊行ということで、ところどころ状況は変わっているものの、日銀の行なっていることを知るにはちょうどよいものかと。天下りについても言及していると思ったら、新聞記者の方でしたか。2014/03/24
depo
0
図書館リサイクル本。少々古かった。1998年に日銀法も改正されているし。2019/10/23