出版社内容情報
地球は小さくなったといわれるが,貧困や南北の格差は存在している.政治の壁を越えてアジア各国で活躍する西欧のNGO,西欧諸国での開発教育,“援助”を問い直す女性たち,第三世界の人々による自立への試行錯誤,そして肥大化するODAとは別に独自に歩み出している日本の市民団体の若い息吹などを,現地からの報告で伝える.
内容説明
地球は小さくなったといわれるが、現実に貧困や南北の格差は存在している。政治の壁を越えてアジア各国で活躍する西欧のNGO、西欧諸国での開発教育、“援助”を問い直す女性たち、第三世界の人々による自立への試験錯誤、そして肥大化するODAとは別に独自に歩み出している市民団体の若い息吹などを、現地からの報告で伝える。
目次
第1章 アジアで見た草の根援助活動
第2章 西欧の民間援助団体を訪ねて
第3章 第三世界運動の様々な担い手
第4章 開発教育を現場で見る
第5章 先進国の経済的支配への挑戦
第6章 開発と女性
第7章 経済大国の市民として
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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松井やより先生による1990年の著作。当時の世相を反映して、ODAの限界とNGOの可能性を述べている。そしてそのなかでも西欧NGOと日本NGOを比較し、西欧NGOが積極的に開発途上国のエンパワメントに参加している点を主張し、日本のNGOもしくは市民に対する啓蒙の書となっている。多少、西欧NGOのありかた、西欧諸国とくに北欧諸国の開発援助機関を、美化するものである気もしないでもないが、それでもなお開発援助に興味のある学生にとっては必読の書といえよう。日本がODA世界一の時に書かれた本だけになおのことである。2011/03/12