岩波新書
都市と水

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  • サイズ 新書判/ページ数 215p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004300342
  • NDC分類 517
  • Cコード C0251

出版社内容情報

戦後の都市の変貌は,人間と水との関係を大きく変えた.敗戦直後は,荒廃した国土に大水害が頻発した.六○年代の人口集中とともに,深刻な水不足に見舞われる.そして現在,人と水の共存を図り,各地で水環境を重視した事業が行われている.人間と水の共存は可能か? 都市化のなかで水環境をいかに守るか? 現状を見すえ,提言を語る.

内容説明

戦後の都市の変貌は、人間と水との関係を大きく変えた。敗戦直後は、荒廃した国土に大水害が頻発した。60年代の人口集中とともに、深刻な水不足に見舞われる。そして現在、人と水の共存を図り、各地で水環境を重視した事業が行われている。人間と水の共存は可能か?都市化のなかで水環境をいかに守るか?現状を見すえ、提言を語る。

目次

1 水の戦後史(戦後40年の変遷;大水害頻発時代;水不足の時代;水環境重視の時代)
2 都市化と水害の変貌(都市水害の変質―1982年の長崎水害;新しい都市治水;全流域での治水;警報情報システム)
3 水をどう利用するか(節水と渇水;水資源のさまざまな開発と利用;「おいしい水」の秘密)
4 自然の水循環をもとめて(都市化による水循環の変化;農村の変貌と水循環の変化;河川景観と水辺空間)
5 都市化社会の水文化(都市の水文化;隅田川と江戸文化;日本人と水文化)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

taming_sfc

1
高橋裕先生による1988年の著作。近年水問題に関心が集まっているが、その今日的問題を考える際には、歴史的考察が欠かせない。本書は、日本における水の戦後史(特に災害とその対策)を前半でまとめて記述しており、ここだけでもかなり読む価値がある。また、最終章では水文化について述べられており、こちらも人と水との関係を考える一助となる。20年以上前に書かれて、今なお読む価値があるとは恐れ入る。2010/10/18

misui

1
戦後水害史、治水、利水を通して湿潤な風土で生きることのアンビバレンツがよく理解される。戦後水害の最大の要因は都市化であり、それに加えて水に対する人間の意識の変化も直截に関わってくる(水害史を辿ることは水害意識の変化を辿ることに等しい)。技術の過信という意味では水害時の「電話をする以外、どうしてよいかわからず、電話に最後までしがみついていた人も居る」というエピソードがあまりに象徴的に映った。2010/06/03

0
Y-202008/08/27

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