出版社内容情報
さまざまな外国語と比べて,日本語は一体どんな特徴をもっているのだろうか.発音・語彙・表記法・文法など,あらゆる角度から光をあて,日本語の面白さ,すばらしさ,欠点を具体的に解明する.ロングセラーの旧版をもとに,刊行後三○年の日本語の変容に即し全面的に手を加えるとともに,言語学の最新の成果を盛りこんだ決定版.
内容説明
私たちが毎日なにげなく読み、書き、また話し、聞いていることば、日本語。さまざまな言語と比べながらその長所・短所を浮きぼりにし、その中にひそんでいる様々な興味深い問題を身近な具体例にもとづいて語る。下巻では、表記法と文法をとりあげるとともに、外来語の増大やワープロの普及によって日本語が今後どう変わるか、にも論及。
目次
4 表記法から見た日本語(日本人と文字;種々の文字の使い分け ほか)
5 文法から見た日本語(一)(日本語の文法とその単位;名詞の性と部類別 ほか)
6 文法から見た日本語(二)(センテンスとその種類;語句の並べ方 ほか)
7 日本人の言語表現(日本語の簡略表現;他人への考慮)
終章 日本語はどうなるか
著者等紹介
金田一春彦[キンダイチハルヒコ]
1913年東京に生まれる。1937年東京大学文学部国文学科卒業。専攻は国語学。現在、武蔵野女子大学客員教授、NHK放送用語委員
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感想・レビュー
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月讀命
54
AKB48など足元にも及ばない中高年のアイドル、ミーちゃん、ケイちゃん。ひと呼んで『ピンクレディー』。欧米人には、女性が2人なのに何故ピンクレディースと呼ばないのか?レディーの複数形レディースにならないのは文法的に間違いも甚だしく、日本人は馬鹿だというのが見解らしい。日本語には、単数複数の概念が乏しいが反面モノを数える時、一人、二匹、三枚、四本、五隻と欧米には無い表現方法をとる。日常使っている日本語を細かく解きほぐしながら解説し、世界各国の言語と比べ検証している。我々、日本語をもっと大切にすべきだと思う。2013/07/16
はちめ
9
とりあえず読了したが大苦戦。下巻はほぼ文法について書かれているが頭に入らない。母語というものは意識も勉強もしなくても収穫できるが、実際はなかなか細かい文法に従っている。不思議なことだと思う。☆☆☆☆2020/11/29
寝落ち6段
8
日本語を文法から細かく見直した研究。上巻とは違い、品詞の解説や、形態変化、単語などかなり専門的に構造を諸外国言語と比較し、分析している。普段、何気なく使っている母国語を改めて考えてみると、長い歴史を経て、現在の使い方に到達しているとすると、言葉の重みを感じる。だからこそ、日本語をしっかり学ぶことが、より大切に感じる。2019/06/22
七月せら
7
授業の課題本。日本語には名詞に性の区別がない代わりに生物・無生物の区別がある。これは言い換えれば心が有るか無いかの違いで、アジアの言語に多いらしい。文法の章は少し難しい内容でしたが語順について論じている部分はとても興味を持ちました。日本語で相手に同意する表現や挨拶表現が発達していてまた感謝や陳謝を重んじるのは、日本人が相手の気持ちを慮って会話するから。2016/05/16
テキィ
7
大学で読んだ。内容はまったく覚えてない。2011/01/02
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- 和書
- あたしンち 〈第13巻〉