岩波新書
聖母マリヤ

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  • サイズ 新書判/ページ数 210p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004203674
  • NDC分類 192.8
  • Cコード C0295

出版社内容情報

幼児キリストを胸に抱く聖母マリヤの姿は,永遠に女性的なるものの典型として,キリスト教圏のみならず,世界中の人びとに親しまれ崇められてきた.いまも広くヨーロッパにみられる聖母崇拝に焦点を当て,マリヤにちなむ伝承や伝説,讃歌,年中行事,絵画や彫刻などを通して,人びとがマリヤに托した願いと祈りをさぐり出す.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

amanon

5
興味深い内容ではあったけれど、なぜか今一つのめりこめなかったというのが、正直なところ。ただ、キリスト教信仰におけるマリアの存在の大きさを再認識させられたが。いみじくも巻末でルター派がマリア信仰を捨てたことに言及しているが、マリア信仰が培ってきた豊穣な霊性は決して無視できないもので、それを捨ててしまったことで、プロテスタントがどれだけ大事な物を損なってきたかということは、改めて問題にされてしかるべきではないか?という気がする。正史には登場しないマリアの実像は、深い信仰によってこそ、その姿を露わにするのかも。2018/12/29

takao

3
マリア信仰は泉、木の洞・木の根と関連2024/02/13

ybhkr

3
昭和62年刊行。文献だけではなくかなりフィールドワークされていて興味深い。宗教的なフィールドワークはかなりデリケートで大変かと思うが、かなり成果が出ているご様子。聖母マリアに焦点を当てた内容でとても充実。伝承、祭り、芸術面からマリアという存在とキリスト教信者の絆や拠り所などが書かれている。カトリックだけではなく、ロシア正教などについても幅広く。宗教画を描く修道者たちが筆ではなく口で(祈りの言葉で)描いているという言葉が一番興味深い。真の信仰ということについていろいろ考えた。2012/09/30

中村禎史

2
聖母マリヤは愛全般の守護聖者としてキリスト教徒に敬われてきたという。本書ではマリヤ信仰の形成(東方やギリシャローマでの宗教との習合)、マリヤとイエスの生涯、マリヤをうたった詩や民謡、絵画・彫刻・習俗に見られるマリヤ信仰などに言及している。ギリシャ、イタリア、スペイン、フランス、ドイツ、ロシアとヨーロッパ全域の民俗や信仰について語っており、深い奥行きを感じる。イコンは祈りながら描かれたと言う話や、十字軍でマリヤが助けてくれたと語る兵士の話、クラナッハの聖母子像が信仰の為に数多く模写された話など大変興味深い。2016/06/10

0
Y-202007/03/29

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