出版社内容情報
一九九七年七月,英植民地香港は中国に返還される.「一国二制度」の方針下で香港はどのように統治されるのか.国際金融市場としての地位に変動はあるのか.中国の新経済政策や台湾統一に果たす香港の役割はどうか.アヘン戦争以降の歴史をふり返り,中英共同声明の内容を詳細に検討し,香港をめぐる将来の国際関係を展望する.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GEO(ジオ)
4
1985年に書かれた香港に関する書籍。1997年の香港返還や、2014年の雨傘運動などには当然触れられていないが、この1985年の時点で、一国二制度に関する構想や、1997年の香港返還をめぐって、英中で様々な駆け引きがあったことをうかがわせる。 また、アロー号戦争(第2次アヘン戦争)によって、香港がイギリスに割譲されてからの香港の歴史も簡単に記述されており、香港の歴史についての簡単な理解を得ることができる。 現在となってはやや古くなってしまった感があるのは否めないが、決して悪い本ではない。2016/03/14
takao
1
日本軍の占領中、餓死者が続出。2017/01/25
残留農薬
0
東亜同文→外務省→香港総領事の経験を持つ筆者。この書の特徴としては、当時の時事問題である中英交渉の結果と影響とが比較的詳細に分析されている点(その未来像は結構外しているのだが、これは仕方のないことだと思う)と、彼が東亜同文時代に過ごした30年代の上海や香港、通訳を務めた敗戦直後の日中交渉、50年代に赴任した頃の香港や在港有力者の人となりがところどころで挿入されている点である。時折ある「中国」へのステレオタイプも含め、筆者自身が戦前から戦後にかけての日中関係史をある種代表しているような感じがして面白かった。2017/11/20
すーさん
0
日中国交回復に香港総領事として関わった著者が書いた香港の歴史を知るうえで欠かせない書物の一冊。長く外交官をしていたためか、所々に上から目線が覗える。中英交渉を経ての香港返還の過程も知ることができる。2017/02/17
Minoru Takeuchi
0
1985年の頃の香港を取り巻く環境について知ることができました。イギリスサッチャーと中国鄧小平、、、の駆け引き。 アヘン戦争、深セン側から日本侵略、ルーズベルトと蒋介石のカイロ密約、戦後のチャーチル、、、、入り色な事変を想像して次回はビクトリアピークから香港の夜景をみてみたいと思います。 1980年代、香港は繊維業の他、時計など機械工業製品の輸出世界一だったとか、、今では信じられないですね。 チムサーチュイにある妻の出身校香港理工学院は1971年に日独米に協力を依頼して香港中国の一大工学研究技能蓄積の2014/09/15
-
- 電子書籍
- 【フルカラー版】私はご都合主義な解決担…
-
- 和書
- 剣聖の称号を持つ料理人