感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こーた
167
落語の廓噺を読んでいるような感覚がある。ここで紹介された洒落本が、あるいは落語の原典であるのかもしれない。おもわず「だから?」と言いたくなるような馬鹿馬鹿しい噺に溢れ、とことん無意味なのがいい。洒落から派生した「通」と「うがち」は、やがて世相の諷刺にまで発展する。やり過ぎて弾圧され、すぐに消えてしまうところまでが洒落のよう。こういう「むだ」な戯謔のなかにこそ、ほんとうに大切なことが書かれていたりする。現代の本にも、もっと無意味を!但し今度はもっと巧くやろう。くれぐれもやり過ぎて弾圧されてしまわないように。2018/11/29
お茶
3
『遊子方言』に始まる通とうがちの洒落本、『金々先生栄華夢』に始まるむだと戯謔の黄表紙、その誕生から衰退まで。山手馬鹿人、朋誠堂喜三二、恋川春町。山東京伝による大成。三馬・一九・馬琴の新たな時代。2017/02/05
丰
0
Y-202000/01/05