岩波新書
現代カトリシズムの思想

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  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004120131
  • NDC分類 198.21
  • Cコード C0216

内容説明

社会があらゆる面で大きな転換期を迎えた時代において、カトリック思想は何を思考しうるのか。神、信仰、ニヒリズム、善、正義…人間にとって根源的な問題を深く見つめ、私たちが生きる世界の本質をとらえる。神学であり哲学でもあるカトリシズムの真髄と、知られざるその現代的展開を第一人者が論じた名著。

目次

1 現代思想としてのカトリシズム(超越の証言;カトリシズムは現代思想か? ほか)
2 カトリシズムと現代世界(「旅する神の民」―カトリック教会の自己理解;教会と政治共同体 ほか)
3 ニヒリズムと希望(人間の肉体性;人間の歴史性 ほか)
4 人格共同体と社会正義(人格の共同体;自然法の歴史性 ほか)
5 カトリシズムと現代科学(背景;原理的な考察 ほか)

著者等紹介

稲垣良典[イナガキリョウスケ]
1928年佐賀県に生まれる。1951年東京大学文学部卒業。専攻は哲学。九州大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

inenoha

1
2017年に6刷が出るにあたって追記がなされたが,基本的には1971年初版のままの内容である.「超越を証言し,弁証する」現代のカトリシズムが現代思想と呼ばれるに足ることを論じた後で,第二バチカン公会議により「旅する神の民」という新たな自己理解を提出して劇的な変化を遂げつつあったその姿を見ていく.信仰にはつねに自己を超越する不断の意志が求められる.科学と信仰の関係に触れたV部は科学論の立場からみても興味深いと思う.マルクス主義との関係についてかなりの紙幅を割いている点は,当時の思潮を感じさせるものでもある.2019/01/14

サトウ

0
目が開かれるというのはこういう経験をいうのだろうか。私自身がずっと疑問に考えていた「私が直感的に信じるから正しい」ということの、そしてそれ以上の思考を放棄することの欺瞞性をわかりやすく諭してくれる。『1度かぎり固定化され、化石となった一連の命題の久遠性ではなくて、不断に信仰と理性との対決・総合を求めていくことを通じて、自らをあらたにしていく思想的努力の久遠性でなければならない」。また同時に直感を、啓示された信仰を、いわゆる我が身に起きた信じがたい出来事を、自己の知的探求の基盤とするところは正に小林秀雄だ。2024/07/09

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