出版社内容情報
今日,私たちは学問・信仰の自由など思想の自由を当然のことと考えている.だが,この市民的権利は長い歴史の中でごく最近になって獲得されたものであり,そのために数多くの血が流されてきている.本書は,近代民主主義社会を支える思想の自由がどのようにして闘いとられてきたかを,各時代の具体的な事例に即して明らかにした名著.
内容説明
今日、私たちは学問・信仰の自由など思想の自由を当然のことと考えている。だが、この市民的権利は長い歴史の中でごく最近になって獲得されたものであり、そのために数多くの血が流されてきている。本書は、近代民主主義社会を支える思想の自由がどのようにして闘いとられてきたかを、各時代の具体的な事例に即して明らかにした名著。
目次
1 思想の自由とその反動勢力―序論として
2 自由な理性―ギリシャとローマ
3 幽囚の理性―中世時代
4 解放の曙光―ルネサンスと宗教改革
5 宗教的寛容
6 合理主義の成長―一七・一八世紀
7 合理主義の発展―一九世紀
8 思想の自由の正当化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sk
5
思想・表現の自由が古代から現代にいたるまでどのように抑圧されてきたかの歴史。思想の問題は常に政治と絡むので難しい。2018/10/30
アブストラ
0
“不寛容の精神に関する限り、新教と旧教との間になんらの違いもなかった。…ルーテルは良心の自由と礼拝の自由にはまったく反対だった。…カルヴィンの不寛容の評判は最悪である。…彼はこの神権政治をジュネーヴに確立した。そこでは自由は完全に粉砕された。(61頁)”“フランス革命は不寛容な信仰による理性抑圧の実例であったという点で、この革命そのものが我々の問題として重要性を持つのである。…宗教をひろめる場合の常套手段であるテロが、このときほど容赦なく応用されたことはない。(93~94頁)”2013/03/05
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