岩波新書
戦争と気象

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 161p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004000976
  • NDC分類 451.04
  • Cコード C0231

内容説明

気象は戦いの勝敗に決定的な影響を与える。日露戦争における二〇三高地攻略時の季節風、第一次大戦ユトランド沖海戦時の煙霧をはじめ、古来枚挙にいとまがない。第二次大戦のドイツ軍によるポーランドやフランスへの電撃的侵攻も、独自の長期予報研究をもとにしていた。理論気象学の観点から気象条件の重要性を指摘する。

目次

戰爭と氣象(中央氣象臺附屬氣象技術官養成所創立二十周年記念講演)(序論;近代に於ける軍氣象勤務の歴史;戰爭より派生する氣象現象 ほか)
氣象學の展望(天氣豫報の當らぬわけ;長期豫報;氣候の温和化;成層圏征服記;江戸の火事 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

68
1944年1月8日第1刷。2019年6月20日第2刷。何と、75年ぶりの重版! 元寇やナポレオン、日本海海戦やヒトラーが登場して、戦争中の本であることを実感させられる。戦意高揚にかかわる言葉も散見されるが、そうでなければ、この時期に出版は不可能だっただろう。しかしトーンは穏健だと思える。後半は気象関係のエッセイ。東南・南アジアに関わる記述が多いのも当時の時代の要請だろう。参考文献に、『置かれた場所で咲きなさい』の、故・渡辺和子シスターの父、渡辺錠太郞(遺稿)『戦争と気象学』(昭和11年)とあるのには驚く。2020/01/26

本命@ふまにたす

2
戦時期(それも1944年)に発行された岩波新書の一冊。「戦争と気象」と「気象学の展望」の2つの文章を収める。出版時期とタイトルを考えると多少なりともファナティックな印象を受けるのではないかと思っていたが、書きぶりは想像以上に落ち着いていて、あくまでも気象学の立場から論じている。その点が強く印象に残る。2021/06/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13947394
  • ご注意事項

最近チェックした商品