出版社内容情報
精神分析の四つの基本概念--無意識・反復・転移・欲動--の本質に迫る、ラカンのセミネールの記録。「無意識は一つのランガージュとして構造化されている」という定式を打ち立てた後、下巻では、転移と分析家、欲動と疎外、主体と〈他者〉の関係など、重要な問題が次々に検討される。文庫化にあたり訳文を全面的に見直した。
内容説明
「無意識は一つのランガージュとして構造化されている」という定式を打ち立て、精神分析の四基本概念の本質に迫ったセミネールの記録。下巻では、転移と分析家、欲動と疎外、主体と“他者”の関係など、重要な問題が次々に検討される。訳文を全面改訂しての文庫化。
目次
転移と欲動(分析家の現前;分析と真理、あるいは無意識の閉鎖;シニフィアンの列の中の性;欲動の分解;部分欲動とその回路;愛からリビドーへ)
“他者”の領野、そして転移への回帰(主体と“他者”―疎外;主体と“他者”(2)―アファニシス
知っていると想定された主体、最初の二つ組、そして善について
解釈から転移へ)
このセミネールを終えるにあたって(君の中に、君以上のものを)
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- 評価
本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
∃.狂茶党
14
この本は、講義要約から読み始め、最後のセミネールを読んでから、上巻を読み始めるのが読みやすいかもしれない。 とにかくこの本は難しい。 ラカンが扱っている話題がよく分からないのと、前提とされてる知識がこちらにないのとで、お手上げ状態。 他の本をいろいろと読んでから、また読み返そうと思う。 しかし、ラカンの本て、高いな。2025/12/10
amanon
9
前巻と同様、わりにサクサク読み進めることができたが、やはりその内容は殆ど理解できず。結局、本書におけるシニフィアンって?というところから理解できないのだから、最早お話にならない(笑)。もちろん、言語学におけるシニフィアンの意味くらいある程度理解できる。ただ、本書におけるシニフィアンの使われ方、その意味するところが、殆ど人を煙に巻くようなものだから、さっぱり頭に入ってこないという塩梅。この講義の趣旨は精神分析家を育てることだったそうだが、この内容で果たして分析家が育ったのか?それでも再読したい気がする。2022/01/17
T. Tokunaga
5
明快な翻訳であり、少し不安さえ感じる。すなわち、眼差す他者、欲動する他者、連鎖してくる他者、「...vel ~」(あれか、これか)を構成してくる他者は、結局のところ、他者の領野に住む、われわれの対象 a なのである。その意味においては、実はシニフィアンとシニフィエという概念が大きな足枷になっていることが疑われる。なぜなら、写像理論的な「他者=自己の対象」と「自己の対象≒対象a」という図式の矛盾が、このふたつの術語から発しているとみられるからである。2025/12/08
井蛙
5
〈確信〉を希求するデカルトに固有の欲望は、真理の真理性を担保するために「我思う」ところの主体とは別の〈知っていると想定された主体〉、つまり無謬の神を導入する(デカルトを読んだ人なら誰しもこの楽屋落ちに虚をつかれた記憶があるだろう)。まさに思考のデウス・エクス・マキナともいうべき神業。このようなデカルトの歩みは、彼自身がその端緒を開くことになる近代的精神のいう〈科学〉とは別のなにか、科学「なるもの」とでも呼ぶほかないものを目指している。それはつまり我々が〈科学〉と呼ぶあの知識の大伽藍の中へ、当の我々自身が→2020/12/13
kentaro
4
⚫︎「現実自我」の世界、つまり自我の世界、認識の世界においては、人が何と考えようと、それに対していかなる主体もなくとも、すべてはまったく今と同じように、つまりあなた方も意識も含めて、実在しえます。主体が、私が言うようなものであるならば、つまりランガージュとパロールによって決定されているものであるならば、それは次のことを意味します。主体はその原初においては、最初のシニフィアンが現れる場としての<他者>の場において始まるということです。⚫︎リビードは欲動の本性を理解するために必須の器官です。この器官は非現実2025/06/12
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