出版社内容情報
天皇と結びつくことで諸国の自由通行権などの特権を享受し、山野河海という境界領域に生きた中世の「職人」の姿を通じて、天皇制の本質と根深さを問うた代表的著作。供御人に関する史料の再検討から「大地と海原」への天皇の支配権とその淵源にある「本源的権利」に迫る第一部は、論文発表時から学界に衝撃を与えた。
内容説明
天皇と結びつくことで諸国の自由通行権などの特権を享受し、山野河海という境界領域に生きた中世の「職人」の姿を通じて、天皇制の本質と根深さを問うた代表的著作。供御人に関する史料の再検討から、「大地と海原」への天皇の支配権とその淵源にある「本源的権利」に迫る第一部は、論文発表時より学界に衝撃を与えた。(全2冊)
目次
序章(津田左右吉と石母田正;戦後の中世天皇制論;非農業民について)
第1部 非農業民と天皇(天皇の支配権と供御人・作手;中世文書に現われる「古代」の天皇―供御人関係文書を中心に;中世前期の「散所」と給免田―召次・雑色・駕輿丁を中心に)
第2部 海民と鵜飼―非農業民の存在形態(上)(海民の諸身分とその様相;若狭の海民)