出版社内容情報
今北洪川(1816-92)は、『禅海一瀾』で儒仏一致の思想を解き明かす。嗣法の弟子釈宗演(1859-1919)は、分かり易く『禅海一瀾』の講話をする。様々な故事逸話を紹介しつつ、禅仏教の奥義に迫る。(解説=横田南嶺・校注後記=小川隆)
内容説明
禅の立場から儒仏の一致を説く、今北洪川(一八一六‐一八九二)の漢文著作『禅海一瀾』。その全文を法嗣釈宗演(一八五九‐一九一九)が詳細かつ縦横無尽に説き明かす。今回新たに洪川の手沢本と手稿を参照し、出典を丹念に調査して、厳密な校訂・注釈を施した。
目次
自序
編述例言
上書
緒言
或問
明徳
執中
惟聖
一貫
曽参〔ほか〕
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
amanon
3
禅と儒教との関係を述べた書ということを認識しないまま読んだので、「何でやたら孔子が語られるんだ」と思うことしきり。それを前提にして読んでいたら、より理解が深まっていただろう。宗演の語り口は非常に闊達で小気味が良いのだけれど、いかんせん、夥しいまでに頻出する儒教及び仏教関係の個人名についていけず、その語り口に魅せられて読んでいたというのが正直なところ。また漢文の訓読も読んでいると独特の心地よさがあることを認識。これは一生を通じて繰り返し読むべき書だと思った。解説での宗演と洪川との師弟関係が非常に感動的。2020/10/16
katashin86
1
所縁あって校注者・小川先生の講演を聞き購入。以来1年半かけて、20代最後の日に読了。江戸時代の禅宗講話として一般的な需仏一致の考え方のもと、儒教の経典=四書五経を禅の教えとして解釈していく。2020/08/12
大臣ぐサン
1
今北洪川の『禅海一瀾』を釈宗演が全57回に分けて講義した講義録。2019/01/01
Kuliyama
0
禅関連の展覧会があり、縁あって手にしました。ですが歯がたたず・・ひとまず文字を目で追っただけでした。2020/10/22