内容説明
杜甫、李白、王維、韓愈、白居易など、きら星のごとき大詩人を輩出した唐代。「国破れて山河在り」といった名詩から通常見過ごされがちな詩人の佳作まで、唐詩の流れと形式そしてその魅力を平明かつ気品ある文章で語る。韻目表、助字一覧など漢詩鑑賞に必要な情報も網羅。戦後の中国文学研究を方向づけた碩学による唐詩入門の決定版。
目次
第1章 唐詩の開花―その源流と基盤
第2章 初唐(六一八‐七〇九)
第3章 盛唐(七一〇‐七六五)
第4章 中唐(七六六‐八三五)
第5章 晩唐(八三六‐九〇七)
第6章 唐詩の形式―詩体の区分
第7章 唐詩の語法
第8章 唐詩の押韻、および韻書
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
CCC
6
他著者の『宋詞概説』『元明詩概説』の延長のつもりで手に取ったけれど、だいぶ違う方向性。殆ど形式論だった。本格的に勉強の世界。2016/07/22
kousan
4
文法解説や平仄の解説があり重宝しますね。さすがは小川先生ですね。
artillery203
2
附録が漢詩を読むのに参考になります。2022/02/10
Drone
2
漢詩を作るようになると助詞や語法の解説が非常に役立つ。その他の部分も含め、ほぼ辞典のようにして使用しているのでだいぶ痛んでしまった。 目を通すほどに新たな発見がある素晴らしい本。
鴨の入れ首
1
唐詩をテーマにした中国文学史の解説書です。といってもそれほどの大著でもなく、後半部分は漢詩をより楽しむための指南本でした。私は唐代詩人は李杜韓白ぐらいしか知らなかったので、この本を読んで初めて知った詩人もおり、大変興味深かったです。2024/06/21