内容説明
マルクに生涯の伴侶を求めるヴェーラと無期限の愛など信じられないと言うマルク。ヴェーラの思いは千々に乱れ、葛藤につぐ葛藤で俄然物語は緊張感をおびる。付録として巻末に、晩年ゴンチャロフが自作について述べた「おそ蒔きながら」を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
58
この巻も、主人公ライスキーよりヴェーラが中心。ヴェーラとマルクの関係はなかなか微妙で、ヴェーラに自由人となって自分についてきてほしいと言いながらも、ヴェーラがコズローフの妻のように本当の意味での自由人だったら、マルクはヴェーラを好きになることはなかったのではないだろうか。2020/06/04
ラウリスタ~
5
全5巻の4巻目、クライマックスになってきました。ヴェーラが主人公の存在感を食ってしまっている。後半部はなぜかゴンチャロフによる解説。5巻の前に5巻におけるヴェーラの行動についてなにやら語っているので困る、まだ読んでいないから。なぜ4巻の最後に著者による解説を入れたのか?岩波はなにをしたかったんだろう。2011/03/07
tieckP(ティークP)
2
物語はメロドラマ化し、盛り上がりをみせる。時間はよりゆっくりと流れ、描写は細かく・・・なのだが、やや陳腐になったきらいはある。それにしても作品の舞台はほとんど農村なのね、題名が作中に出てきたときに気づくべきだった。巻末の作者による解説については後で読むつもりなので保留。2011/07/26
刳森伸一
1
物語はかなり盛り上がってきた。あと1冊、早速読もう。2013/05/18