感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みつ
15
劇のシナリオ本であるのに、上下巻合わせて1,000ページに及ぶ。改題と注釈が非常に詳細であることもページ数増加の原因であるが、それを除いても600ページ。「第一日」から「第4日」の4つの部分に分かれるのは、上演の日数を想定してのことであろう(「解題」でも触れられているように、ワーグナーの『ニーベルングの指環』を連想させる。時代はスペインの黄金時代とされる16世紀後半で、舞台となる地も登場人物も頻繁に変わる。小説と異なり神の目で状況が説明されているわけではないので理解は困難。終わり近くの「二人の影」と➡️2023/05/27
ラウリスタ~
7
劇作です。実際に演じると4夜を必要とする非常に長い作品。それにしても難しい。サルトルが捕虜時代に図書館で読みふけったそうだが、かなりの集中力を必要とする劇作品に思える。本編は半分だけで、本編以上の分量を、訳注と解題が占めていると言えば晦渋さは伝わるか。そもそも劇ならば視覚的な要素もあり理解が進むかもしれないが本として読むのはかなり理解が困難。やっぱり劇を読むのはかなり訓練が必要。というか20世紀前半の文学は難しい方向に振れ過ぎていたんだろうな。2011/05/20
nightowl
3
2018年6月上演ということで相関図( https://goo.gl/HauYUS )や個人でまとめられている粗筋サイトを見つつ何とか読破。注釈は気になる部分のみ参照。時代背景などを入れずに読むと、個人的印象はロドリッグの許されない恋を交えた波乱万丈記。そこへ主に作者の宗教観が入って来るので難しく感じられる。後で自身の不倫や姉がロダンとのスキャンダルがあった女性と知り妙に納得。2018/03/23
梅しそ
2
オリヴェイラの大作のための予習。2020/11/23
dantom
2
膨大な訳注。細かい表現に関わり過ぎると、ストーリーの理解が進まない。文章の表現・比喩が難解というか、日本人に馴染みが薄く、読み手の想像力を要求する。舞台鑑賞の経験が皆無だからなのか・・・・。ストーリーに集中して読めば楽しめる。下巻へと続く。 中森明菜の「タンゴノアール」の歌詞がきっかけで読むことにした。2016/03/15