岩波文庫
近代経済学の解明〈上〉第1巻その系譜と現代的評価

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  • サイズ 文庫判/ページ数 329p
  • 商品コード 9784003414910
  • NDC分類 331.7
  • Cコード C0133

出版社内容情報

経済学をどう学んでゆけば「学派」に捉われずしかも鮮明に事態を理解しうるか.この設問で始まる本書は,近代経済学の諸系譜を,高い水準を保ちつつ平易に解明した労作.ワルラス的均衡論に対するケンブリッジ学派への意味付与,計量経済学の独自性の評価等々は,マルクス経済学の再検討と共に歴史的意義を持つ. (解説 伊東光晴)

内容説明

経済学をどう学べば「学派」に捉われずしかも鮮明に事態を理解しうるか。この設問で始まる本書は、近代経済学の諸系譜を、高い水準を保ちつつ平易に解明した労作。でき上った結論としての学説を並べるのではなく、理論生成の跡を丹念に再現する。その臨場感溢れる叙述は、経済現象を的確に見る目を養わずにはおかない。

目次

序章 経済学を学ぶ態度
第1章 近代経済学の形成
第2章 近代経済学の系譜
第3章 オーストリア学派(限界効用学派)
第4章 ローザンヌ学派(一般均衡学派)
第5章 ケムブリッジ学派(新古典学派)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

108
大学時に理論社の本で読んだのですが、岩波文庫にあったので再読です。一橋大学には数少ないマルクス経済学者だったそうですが若くして亡くなられています。非常にわかりやすく書かれています。大学生の新入生用だと思います。経済学の勉強態度や入門書などの項目もあります。上巻はオーストリア学派、ローザンヌ学派、ケンブリッジ学派について書かれていて、ワルラス、パレート、マーシャルが中心になっています。経済学説のいい整理になりました。2016/10/18

home alone

1
近代経済学(オーストリア派、ローザンヌ派、ケンブリッジ派、マルクス派)を派閥ごとに分けて考察して解説。分かりやすいけど、全て文章であるからグラフとか数式入れて欲しいと思う事も結構あった。あくまで入門書らしいから掘り下げなかったのかもしれないけど。掘り下げたらページが足りないのもあると思う。上巻ではオーストリア、ローザンヌ、ケンブリッジまでとりあげてる。ケンブリッジの動態学がローザンヌの静態学に優るという主張。まあそうかなと思う。2012/11/21

yasuhitoakita

1
杉本「近代経済学の解明 上」(岩波文庫)を読んだ本に追加!マルクス主義経済学者によって書かれた近代経済学史。2012/01/24

k.shin

1
経済学を学んでいる全ての人に読んで欲しい本。2010/04/07

nox

0
1950年代発刊という事で、当時の世界経済の状態を考えて読む必要がある。当時はマルクス主義の全盛期と言ってもよく、ソ連がまだ存在した時代だ。世界は資本主義と社会主義に別れ、それぞれの経済学があった。一巻は資本主義社会の経済学、オーストリア学派、ローザンヌ学派、ケンブリッジ学派、その他の学派等の経済学を分かりやすく解説している。それぞれの学派の特色、その経済学の利点と欠点、次の経済学はどのような視点を持つべきか等、経済学を学ぶ者には切り離せない書であろう。経済学は門外漢だが、非常に分かりやすく読めた。2019/11/08

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