出版社内容情報
ケインズとともに「近代経済学の二大巨人」と並び称される著者(一八八三―一九五〇)の最初の主著.ワルラスの一般均衡理論を柱とし,静学・動学の区分,帰属問題,価格理論,分配理論,貨幣理論,変化法,利子理論など,この分野の中心問題すべてに触れて静学理論の性質と限界を究明,精密科学としての経済学の基礎を明らかにする.
内容説明
著者は、経済諸現象の背後に潜む本質的な要素を、透徹した分析のメスをもって大胆かつ徹底的に解明してゆく。本書を読む者は、年若き天才的経済学者の脈々たる熱情と真摯とを感じとるだろう。本巻では分配理論、変化法を論じた後、理論経済学について総括的批判がなされる。『経済発展の理論』『経済学史』と並んで三部作をなす。
目次
第3部 分配理論(所得―総論;賃金理論;地代の理論;第三の静学的所得部門について;企業者利潤の理論について)
第4部 変化法(総論;例説)
第5部 理論経済学の本質、認識価値および発展可能性の判定に関して、上述の所説から導かれる帰結の要約(精密経済学の性質または本質;純粋経済学の価値;経済学の限界と欠陥とに関する再論;改革および改革の努力について;理論経済学の発展可能性)