出版社内容情報
ヘーゲルその他の哲学書の要点を書き抜き,レーニン(一八七〇‐一九二四)自身の考え,コメントを記した思索ノート.レーニンが哲学思想をどのように批判的に摂取していったか,とりわけ「対立物の統一」に弁証法の核心・真髄を見出し,ここから弁証法的唯物論を発展させていくことを構想するにいたった思考の軌跡が端的に示されている.
内容説明
このノートの中でも特に重要とされている「ヘーゲルの弁証法(論理学)の見取図」「弁証法の問題によせて」のほか、フォイエルバッハ『宗教の本質についての講義』にかんするノート等を収める。形而上学的唯物論よりも弁証法的観念論に着目、弁証法的唯物論の進むべき方向をさぐりあてていくレーニンの姿勢が浮かびあがってくる。(全2冊)
目次
ヘーゲル『歴史哲学講義』にかんするノート
ヘーゲル『哲学史講義』にかんするノート
ヘーゲルの弁証法(論理学)の見取図
ラッサール『エフェソスの暗い人ヘラクレイトスの哲学』にかんするノート
アリストテレス『形而上学』にかんするノート
フォイエルバッハ『ライプニッツ哲学の叙述、展開、および批判』にかんするノート
弁証法の問題によせて
フォイエルバッハ『宗教の本質についての講義』にかんするノート
マルクス、エンゲルス『神聖家族』にかんするノート
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
27
1929年初出。富には「常に」窮乏と貧困が結びついている(19頁)。二重枠:感覚は実在を示し、思考と言葉は、普遍的なものを示す(74頁)。ソクラテス学派のところで、三重枠:なぜ個物を名づけることができないのか。一定の種類の事物のうちの或る個物は、まさにこのものであることによって、その他の個物と違っているからである(78頁)。やたら注意が続く箇所で、3重線が書いてあるが、エピクロスは経験的自然科学、経験的心理学の創始者であると言うことができる(112頁)。2015/10/12
6 - hey
3
今日の「はっはっ!!」は100頁と101頁。2012/10/22
stuccohome
2
100年前のつぶやきを焦点に通し読み。 ヘーゲルはうっかり口をすべらした←(ひっくりかえしすれば、いい)その通りだ!2015/01/27