岩波文庫
経済学および課税の原理〈上巻〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 307p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003410912
  • NDC分類 331.44
  • Cコード C0133

出版社内容情報

アダム・スミスが創始した古典派経済学の完成者リカードウ(一七七二―一八二三)の主著.彼は「経済学の原理」と「課税の原理」とを別箇の次元にあるものとし,課税論はあくまで「経済学の原理」の応用領域として理論を展開した.本文庫のテキストは一八一九年刊の第二版であるが,初版・三版との異同はすべて訳注他に明記されている.

内容説明

リカードウの主著。「経済学の原理」と「課税の原理」を別個の次元で捉え、課税論は前者の応用領域として理論を展開する。

目次

第1章 価値について
第2章 地代について
第3章鉱山地代について
第4章 自然価格と市場価格について
第5章 賃金について
第6章 利潤について
第7章外国貿易について
第8章 租税について
第9章 原生産物に対する租税
第10章 地代に対する租税
第11章 十分の一税
第12章 地租
第13章 金に対する租税
第14章 家屋税
第15章 利潤に対する租税

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

31
経済学が,体系化を計る過程における,古典としての名著の一つ。 文庫でお値打ちに読めるのはすばらしい。 経済学を勉強するには、最新の理論を3つと、古典の理論を3つ勉強すると、立体的な物の見方ができるかもしれない。 本書は、アダムスミス、マルサスとともに、古典の3つのうちの一つに数える人がいる。2019/08/08

Francis

11
再読したことで理解が深まった。利潤がどの様にして生まれるか、資本家(経営者)と労働者との間での利益の分配、生産の場で機械化が進む理由、課税は利潤にどのような影響を与えるか、などが考察されており、経済原論の原点と言うべき著作。マルクスはこれを読んで剰余価値説を構築したのだが、こちらを改めて読んでみると、マルクスは勘違いをやらかしてリカードウの理論を捻じ曲げてしまったとしか思えない。だからマルクス主義があんな悲惨な結果をもたらしてしまったのではなかろうか。マルクスよりまずスミスとこの本を読め!と言いたい。2017/01/08

てれまこし

5
マルクスが喜びをもって読んだという最初の二章で、「土地・資本・労働」という経済学の中心範疇が定義されている。労働の価値はその再生産に必要な必需品の価値で、その必需品の基幹は大地から労働をもってとり出される。経済はやはり人間と大地との間のエネルギー循環を基底にもつ。だが、その大地はケチな奴でもはや無限の恵み与えてくれない。人口が増加していけばいつかは成長限界に達するが、資本の蓄積がこれを遅らせる。それでも利潤は低下していくが、自由貿易によってこれも遅らせることができる。地球規模での大地の利用法の合理化である2019/09/17

Francis

4
いわゆる古典派経済学の名著とされる本。上巻は価値論などの経済原論にあたる部分と租税に関する記述が主を占める。自由貿易の根拠として良く言及される比較優位説もこちらに記述されている。リカードウによりアダム・スミスの「国富論」からさらに議論が深められているのがわかる。国富論の後にこれを読むことで、経済学がどのように発展して行ったのががより良く理解できると思う。2013/05/30

mkt

2
大地の生産物:労働と機械と資本とを結合して使用することで、地表から取り出される全ての物は社会の三階級(土地の所有者、耕作に必要な資財(資本)の所有者、土地を耕作する労働者)との間で分けられる)。しかし、地代、利潤、賃金として割り当てられる割合は一定ではない/価値は労働の大小に対して支払われる価値の対価ではない、相対的労働量に依存する/賃金の騰落①労働者の需要と供給②労働の賃金が支出される諸商品の価格/国家最大の繁栄に対し、租税の干渉を最小限にとどめようとした/ 20220317読了 307P 45分 2022/03/17

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