出版社内容情報
第5編「主権者または国家の収入について」の第1章第3節「公共事業と公共施設の経費について」の続き.国家財政の収入・支出の諸項目を検討,適正な支出の範囲,課税の原則,公債の削減方法について述べる.(全4冊完結)
内容説明
第五編第一章第三節「公共事業と公共施設の経費について」の続き。国家財政の収入・支出の諸項目を検討、適正な支出の範囲、課税の原則、公債の削減方法について述べる。一九世紀の自由主義時代、世界諸国の経済政策の基調となった経済学の古典。
目次
第5編 主権者または国家の収入について(主権者または国家の経費について(公共事業と公共施設の経費について;主権者の尊厳を保つための経費について)
社会の一般収入あるいは公収入の源泉について(主権者または共同社会の専属でありうる原資すなわち源泉について;租税について ほか)
公債について)
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
逆丸カツハ
25
税制から教育論までカバーとは。さすが経済学の祖…。2025/07/01
泉のエクセリオン
12
第5編1章「青少年の施設の経費について」では所謂学校教育のことが語られている。一寸面白かったのは「分業が進むにつれて労働によって生活する人々の大部分の仕事が・・極めて単純な作業に限定され、努力の習慣を失う」と述べられていること。さらに続けて「変化のない生活は精神を腐敗させる」と述べている。教育、労働によって人格を完成させ、社会の役に立つ個人になるという理想を、スミスが持っていたかは分からないが、基本的に社会はそういう構造になっていないのだなと、スミスの労働に関する考えを読んで思った。2025/02/16
てれまこし
8
退蔵された富は何も生みださない。それは死んだモノである。さらなる富の生産に向けられる富のみが資本と呼ばれる。それは単なるモノではなく、生命活動を支えるエネルギー源である。そのためには資本は常に動きつづけなければならない。人を雇い生産を続けなければならない。生産に向けられない死んだ富は少なければ少ないほどよい。この資本の回転速度が近代社会の活気の源泉である。古いものを放っておかない。新しいものも二、三年たつと古くなる。おかげで、僕らの生活はつねに目まぐるしく変化するようになる。街ごと再開発されるようになる。2018/10/07
1.3manen
8
青少年教育について書いてある部分も参考になる。スミスは公共教育の重要性も示唆した。また、「関税は、消費税よりもはるかに古くからある。(略)それは、もともとは、商人の利潤にたいする税と考えられた」(232ページ)。TPPが物議を醸しているが、このような意味であれば、無関税となれば商人への課税はどうなるのか、という素朴な疑問が湧く。関税をなくすというのは、グローバル化の究極に思えるが、剥き出しの競争で格差が拡大するのはどうなのか。消費税も後半に出てくる。本著に選挙戦の争点があるとは驚き桃の木。読んでから一票。2012/11/28
yukihirocks
6
スミス先生ありがとうございました。全編通じて数多の例証は退屈だったが、要点自体は面白い。第五篇はこれまでの経済学的な文脈を踏まえたうえで、ではこの社会(世界)をどのように動かしていくべき(見直していくべき)なのか、各々の税収形態の是非の検討から学校教育まで幅広い分野に渡って考察を展開しており、現代にも通ずる文章が多かったように感じた。やはり巷の「自由放任(特に”放任”というワード)」や「市場万能主義者」といった代名詞は語弊を招くものだと、つくづく思わされる。そして彼の植民地を巡る先見の明には驚かされた。2026/07/12
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