岩波文庫
ケネー 経済表 (〔改版〕)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003410219
  • NDC分類 331.35
  • Cコード C0133

出版社内容情報

フランソワ・ケネー(1694―1774)は,一国の諸階級間の所得の流通と収入の源泉を,簡潔な線と数字で図式化して,社会的富の再生産過程を解明した.国家の富の源泉を農業において社会経済の再生産構造を考察した卓見は,マルクスの再生産表式やレオンチェフの産業連関表へと受け継がれる.経済学の成立を意味する不朽の古典.(改版)

内容説明

フランソワ・ケネー(1694‐1774)は、一国の諸階級間の所得の流通と収入の源泉を、簡潔な線と数字で図式化して、社会的富の再生産過程を解明した。国家の富の源泉を農業において社会経済の再生産構造を考察した卓見は、マルクスの再生産表式やレオンチェフの産業連関表へと受け継がれる。経済学の成立を意味する不朽の古典。

目次

経済表第一版(一七五八年)
経済表第二版(一七五九年)
経済表第三版(一七五九年)
経済表の分析(一七六六年)
(第一)経済問題(一七六六年)
第二経済問題(一七六七年)
農業王国の経済統治の一般準則とそれら準則に関する注(一七六七年)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

87
何度目かの再読です。最初にこのような分析をしたことに驚かされます。またこの本では第一版から第二版、第三版と改定が薦められてより克明にわかりやすくなっていることがよくわかります。これだけのことを書くには当時のこのケネーが所属していた国の状況をあまねく知らねば書けなかったのではないかという気もします。何回読んでも大したものだと気づかされます。2023/10/22

kaizen@名古屋de朝活読書会

13
フランス(ヨーロッパ)の歴史を知らないと、本書が何の意味があるか分からないだろう。 経済学が現在のように確立する前の著作である。 経済の状況を表にして考察しようという努力の経緯である。 農業を中心に考えようという試みである。 経済というと、金融や流通において、収入と支出の差のみに着目し、 儲かったの、損したのという議論に終始していた人たちがいる。 重商主義、重農主義といった、経済の見方について調べるとよいかもしれない。2019/08/07

feodor

8
「年前払」とか「収入」とかの用語のわからなさと、数量が出てくる点で具体的かと思いきや、農産物と工芸生産物との数量は等価的なのかもよくわからない扱いだったり、という不分明さに、訳がその現代人的なわからなさを解消する意図が全然見えない置いてきぼり感とが、読む人を拒む感じの構造はすごかった。ケネー自身は宮廷の外科医という立場から、政府の間接税に対しての批判をやんわりとした、というのは勇気ある著作、といえるのかもしれない。版を追うように掲載されているのは、理解が進むところはあるのだが、やはりまだるっこしい。2013/06/30

シンドバッド

8
約40年前に教養課程で教材の一つとして読んで以来、もうすっかり忘れていた。再び、ケネーの業績を、随所に窺い知ることが出来た。2013/06/04

壱萬参仟縁

8
「農村に引き寄せねばならないのは、人間よりもむしろ富である」(70頁)。現代は過疎化していっているが、農村の富とは何か。ラスキン的にいえば富とはいのちだったので、何のいのちか、である。貧乏にも程があるが、「農民を怠惰にさせないためには、彼らを貧乏にしておかねばならない」(傍点付、77頁)。悪代官でもあるまいが、搾取しすぎてもだめではないか。「国家は借入金を避けること」との表現は何度も出てくる。日本というのは1000兆円以上の借金まみれ国家ではないか。ケネーのいっていることがわからないのか。2013/05/20

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