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岩波文庫
人間知性論 〈4〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 451,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003400746
  • NDC分類 133.2
  • Cコード C0110

出版社内容情報

イギリスが近代市民社会へと変革を遂げつつあった17世紀後半の指導的思想家ロック(1632‐1704)の哲学上の主著である.彼の政治,経済,宗教,教育など多岐にわたる著作の根底にある近代合理主義は本書において哲学的に深められた経験論的認識論として実った.18世紀ヨーロッパ思想の主流イギリス古典経験論の基礎的著作.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆうきなかもと

7
ついに読み終わる( ノД`)… 真実の情報はあるし、それは手に入るが、我々はそこそこ確からしい情報を信じて生きてるんだなー。 そんな内容だった。 以下本書に関わる所感。 明らかに絶対確実な、真実を得ることができない場合に、人は判断をする。判断とは推定すること。 不確実さに対処するには判断力が必要。 直感的に真実を把握できてもそれは個人の観念の範囲内に止まる。 自分の感性、感覚、知識、経験を超える真実は理解できないってことか。 2017/10/22

うえ

5
読み終えるのに苦労したが優れた書物。神に言及する箇所も多いがそれ以外の部分ではプラグマティズムに近い考察もみられる。本当は神を必要としなかったのでは。「ユークリッドの…第四七命題はたいへん真だ。が、その発見は普通の論理学のどの規則にも由らないと、私は考える。人間は初めに知って、それから、三段論法で証明できる…そして、知ってしまえば、人間は三段論法をほとんど、あるいは、まったく必要としない…三段論法は、精いっぱいのところ、私たちのもっている僅かな真知になにも足さずに、この僅かな真知を防衛する技術にすぎない」2017/03/27

ちゅん

3
一時期話題になった芥川受賞作品 「コンビニ人間」。 私はこの作品を読み終えて、 「主人公はタブラ・ラサの人だなー」 …という感想を持ちました。 自分自身で処世のための観念を取得することが 難しい人を私は「タブラ・ラサの人」と 思っています。 さて、この「タブラ・ラサ」という言葉、 この言葉が生まれたのは 「人間知性論」かと思います。 その作者はロックですね。 2019/04/27

しんすけ

3
本書第四巻は総集編ともいうべき構成を為す。それは知性の主因とも云うべきものに関する考察とも云えよう。その結果それは、個々人における知性の伝達手段としての「ことば」の分析から始まる。蓋然的なものが抽象化されて明確な公準に昇華していく過程は、現代記号論理学を彷彿させて興味深い。ロックは『人間知性論』を総括する意味で、学を「自然学」、「倫理学」、「論理学」に分類する。「倫理学」が人間と社会の関わりの考察として『統治二論』に集成されたのは、付言するまでもあるまい。 2017/03/24

Püppie

0
一巻からのレビューをまとめてここで。カントを読む前の準備(?)として読んだのだけど、あまり面白くない。アリストテレス以来の述語について、観念(idea)を導入したようなもの。ただ、空間の話のところで真空の存在を主張しているのは、科学史的に面白い。それだってニュートンやライプニッツを読めば用無しだけど。面白くないとは書いたけど、デカルトやライプニッツと比べて人間の日常的な営みに着目してきたことは思想史上の転機だったと思う。2010/03/07

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