出版社内容情報
統計物理学の礎を築いたルートヴィヒ・ボルツマン(一八四四-一九〇六)。その思考には、現代の宇宙論、AI開発にさえ影響を与える広がりと深さがある。一九世紀末、気体分子の運動に確率計算を取り入れ、統計的方法にもとづく力学理論を打ち立てた一連の研究は、本書によって集大成された。(全二冊)。
内容説明
統計物理学の礎を築いたルートヴィヒ・ボルツマン(1844‐1906)。その思考には、現代の宇宙論、AI開発にさえ影響を与える広がりと深さがある。19世紀末、気体分子の運動に確率計算を取り入れ、統計的方法にもとづく力学理論を打ち立てた一連の研究は、本書によって集大成された。上巻は1896年刊の第1部。(全2冊)
目次
第1章 分子が弾性球である場合。ただし外力と可視的な運動はないものとする(速度分布則のマクスウェルによる証明。衝突の頻度;承前;衝突後の変数の値。逆衝突;マクスウェルの速度分布が唯一可能なものであることの証明 ほか)
第2章 分子が力の中心である場合。外力と気体の可視的な運動の考察(fとFの偏微分方程式の議論;承前。衝突の影響の議論;ある領域のすべての分子にわたる和の時間による微分商〔導関数〕 ほか)
第3章 分子が距離の5乗に逆比例する力で反発する場合(衝突に由来する項の積分の実行;緩和時間。内部摩擦により修正された動力学的方程式。球関数によるB5の計算;熱伝導。第二の近似計算法 ほか)