出版社内容情報
ジョン・スノウ[ジョン・スノウ]
著・文・その他
山本 太郎[ヤマモト タロウ]
翻訳
内容説明
英国の医師ジョン・スノウ(1813‐1858)が、19世紀半ば、ロンドンで起こったコレラ禍の原因を解明した著作。死亡者の生活状況や感染経路を丹念に調査し、汚染された水とコレラとの関係を浮かび上がらせていく。その科学的推論の先駆性から、著者は「疫学の祖」と呼ばれた。現代の感染症疫学と公衆衛生学の原点に位置する古典。
目次
コレラの記録
ロンドンでのコレラ発生
シンプソン博士による記録
ブライソン博士の報告
バリー博士の報告
コレラの伝播様式
コレラの症状
血液の変化
コレラ毒素
コレラの潜伏期間〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
70
公衆衛生の基礎を築いたジョン・スノウ。地域ごとの感染者数、感染者が感染が発覚するまでどんな事をしていたか、その共通項など、膨大なデータを基にコレラの感染拡大の原因(排泄物などで汚染された水を触れたりなどすることで経口摂取すること)を帰納的に突き止めていく。そして彼の集めたデータの特出すべき所には反証となるものも含まれて分析されている事、水道会社にも阿らずに平等にデータを収集し、分析を続けた事だ。この反証や平等性のあるデータがなければ、原因判明後の更に先を行く効果的な対策法は編み出されなかったかもしれない。2022/04/13
Ex libris 毒餃子
14
消化器感染症予防法の書。昨今は呼吸器感染症が流行ってますが、清潔習慣がいかに大切かまざまざとわかります。粗末な上下水道からコレラが広まっていくのを追跡し、原因を突き止めていく。我が県は水道民営化したが、コレラや赤痢が流行らないことを祈る(水道料金が払えなくて井戸水や川の水を飲んで消化器疾患にかかる外国の諸例あり)。2022/05/09
石ころ
1
これが200年も前のものなのか。驚き。今でも学ぶべきことが多い。2024/03/14
外
1
コロナ時代に、感染症対策の原点に立ち戻るために良い本。結局のところ正しい情報をたよりに、行動していくしかないのである2023/01/17
やまうち
0
⭐︎102023/01/23