出版社内容情報
「原子の実在性」をめぐってのブラウン運動に関する独創的研究を中心として,ドルトン,アヴォガードロ以来の近代原子論を追究しながら物質構造の基本的問題を明快に説く.20世紀に入って,物理学研究は大きな進展をみたが,ペラン(1870~1942)の本書は,新しい物理学の方向をも啓示する役割を果たした原子論の古典である.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
15
ところどころゴシック太字。そこに注目してみた。 横書き。「観察の尺度において均質と思われるどんな物質も、 それを十分に拡大すれば、よく限定されたいく種からの分子、 すなわち、与えられた物質の性質からみて成分として認められる だけの分子に分けられると仮定する」(38頁)。 「任意の物質系は、それぞれ、これら単体の一種によって構成 される、いくつかの質量に分解される。しかもそれらの質量は、 その量と性質において、問題の物質系に対してわれわれが施す 処理の方法とは全く無関係」(44頁)。 2014/03/21