出版社内容情報
化学だけでなく,ひろく自然科学の精神を学習者に教える手引の書.先生の質問に生徒が答え,生徒の疑問に先生が説明してゆくという形をとって,すべての重要な研究問題がたくみに提示されている.科学知識を得る上の正しい方法を教える入門書として,今日もなお愛読され,将来においても不朽の生命を保つ名著.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
15
1903年初出。先生と生徒による、対話型の、個別指導塾のようなやり取りから成る。 したがって、誰でも敷居が低い感じでケミストリーに馴染むことができる。 平易な語り方に好感がもてる。 物質、性質から始まる。 緑青は銅とは違い、土塊(つちくれ)のように砕けやすいもの(20頁)。 0度とか100度とか、実験して確かめるのは、当たり前の事象の確認であるが、 本当はどうなのか? と好奇心を擽(くすぐ)る。 2014/03/11
うさこ社長
2
★★★★★小学生までの愛読書に収納(高校化学でオストワルド法を習ったとき、「あ、この人知ってる」って思った。)2020/01/05
赤い熊熊
1
100年以上も前に書かれた本だけど、今の中学生で習うような化学のほとんどがこの上巻で語られている。オストワルドは物理化学が専門ゆえに、初学者にもエネルギーの視点で反応を見るようにさせている。そこが今の日本の教科書よりもずっと優れているなと思うところ。反応ばかりでなく、ガラスの切り方や曲管のつくり方などなど、基本的な実験技術についてもレクチャーされている。かなり優れた本だと思うのですが、現在入手しにくいようなのがもったいところ。2014/10/03
まいた
0
中学校の理科で習うあたりの内容が説明されている。変化に使われるエネルギーに注目した説明が多いがこの辺の話は高校か下手したら大学でしかきちんと習っていない気がする。生徒の子供がかなり物分りいいので実際にはここまですんなり理解してもらえなそうだけど実験を沢山やって自分で見たことある現象として化学を理解できるのは羨ましい。安全面から今の学校ではできないような実験ばかりだったけど。2022/05/19
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- 和書
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