出版社内容情報
一九四五年一二月、エジプト南部ナイル河畔の町で発見された古代キリスト教文書群「ナグ・ハマディ文書」。グノーシスと呼ばれた人々の人間観、宇宙観、宗教思想を伝える諸文書は異端の書として排除され、長く失われていた。死海文書と並び二〇世紀最大の発見と称され、千数百年の時を超えて復元された聖文書を精選する。
内容説明
1945年12月、エジプト南部ナイル河畔の町で発見された古代キリスト教文書群ナグ・ハマディ文書。グノーシスと呼ばれた人々の人間観、宇宙観、宗教思想を伝える諸文書は異端の書として排除され、長く失われていた。死海文書と並び20世紀最大の発見と称され、千数百年の時を超えて復元された聖文書を精選する。
目次
イエスの知恵
ペトロの黙示録
ヨハネのアポクリュフォン
トマスによる福音書
エジプト人の福音書
ユダの福音書
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
70
1945年、ナイル河畔で一連の文章が発見される。本書はその中から一部を抜粋したもの。グノーシス主義には元々興味があって関連した本を読んだ事があるのが、それでも収録されている各文は難解。それでも「ヨハネのアポクリュフォン」「エジプト人の福音書」は世界の創造という神話的な想像力を楽しむ事が出来るし、創造主こそが最も愚かなものであるというグノーシス独自の逆説の上にユダこそが最も特別な弟子であるというさらなる逆説を記した「ユダの福音書」は価値観の逆転が実に良し。巻末詳細な解説もあるので、そちらから読むといいかも。2022/02/03
Koning
52
岩波文庫に収録されるにあたってグノーシス文書で、保存状態の良いものに絞ったため、タイトルに抄の文字が入る。イエスの知恵、ペトロの黙示録、ヨハネのアポクリュフォン、トマスによる福音書、エジプト人の福音書、ユダの福音書が収録されている。まぁ、トマスとユダの福音書が入ってるので、たいていの人はこれで用が足りると思う。各文書の冒頭は内容構成。次いで本文、注と解説という構成。巻末に新井献のナグ・ハマディ文書とグノーシス主義という簡単な概略が納められ、抄録するにあたって必要だろうという補注・用語解説・索引が着く。2022/03/14
優希
46
1945年に発見されたナグ・ハマティ文書。グノーシス主義関連の書として聖典と思われます。異端の書として排除されていたようですが、聖文書として読まれるのに相応しい文書なのではないでしょうか。2023/09/04
roughfractus02
12
パピルスに古代エジプトのコプト語で書かれた13の写本に52の文書が収められた文書が1945年ナイル川周辺で発見された。2世紀以降様々に引用されたこれら旧約・新約に関する文書だが、4世紀以降の聖書の正典化の際に外典となる。本書はその中で、肉体を退け精神を讃えるそのグノーシス主義的解釈の濃厚な新約聖書外典の6書が収められる。イエスの知恵、ペトロの黙示録、ヨハネのアポクリュフォン、トマスによる福音書、エジプト人の福音書、ユダの福音書では、イエスの身体性を退け、ひいては現世の否定をも示唆する仮現説が展開される。2026/02/05
garth
12
「私は純粋なる光のプロノイアである。わたしは処女なる霊の思考である。この方(処女なる霊)は君を栄光の場所へ立て直す者である。起き上がれ、そして想い起こせ。なぜなら、君はすでに聞いた者なのだから。そして君の根っこ――とはすなわち、この私、憐れみに富む者のことである――に立ち戻れ。貧困の天使と混沌の悪霊たち、また、すべて君にまとわりつく者たちから身を守れ。そして、深い眠りと陰府の内側の覆いに気をつけていなさい」――『ヨハネのアポクリュフォン』2023/11/19




