出版社内容情報
イエスはなぜ自分の死が必然であり,なぜそれによって救いがもたらされると考えたのか‐‐.イエスの思想・言葉・行動が,すべて来たるべき世の終りとそれと同時に現れる神の国への期待によって,すでに決定されていたとする観点からその受難思想に迫った,ノーベル平和賞受賞者シュヴァイツェルの若き日の著作.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
19
イエスに倫理的と終末論的の二つの系列の思想が共存している(38頁)。 悔い改め(42頁~)は大事だと痛感する。人が何を言っても開き直る輩がいるので。山上の説教の倫理は悔い改め(47頁)。王国とメシアとは分つことのできない連帯関係にある(121頁)。死者の復活は王国の建設の前提である(137頁)。イエスは生きているひとにたいし、生命にいたる 道について語る(マタイ7・14、139頁)。富めるものが神の国にはいることは非常にむつかしい(マルコ10・17、25、139頁)。 2014/08/05
金吾
11
イエスの最後の数ヵ月を書いています。受難思想を焦点とし、イエス自身がメシアを自覚したことを聖書を通じ論じています。キリスト教に詳しくなくわかりにくい部分もありましたが、興味を満たされる本です。2020/10/31