出版社内容情報
本書はイギリスの性欲心理学者たるエリス(1859‐1939)が,夢の生活の要素,夢の論理,夢における感覚・情緒・象徴・記憶,夢中飛行,死者に関する夢など10章に分けて夢の世界を描いたものである.そのするどい洞察と秀れた文体とにおいてよくエリスの風格を伝えるものといえよう.夢の不思議を解明しようとする人にはぜひ薦めたい書のひとつである.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
44
夢の研究といえばフロイトが有名で私はむかし学生時代に読んだことがあるのですがすっかり忘れてしまっています。この「夢の世界」はフロイトほど夢について意味づけしていないのですが、理論的にはきちっとしていて読んでいて違和感はありません。一つの成果であると感じます。ただ訳が古いので、光文社の古典新訳文庫でも出してくれないでしょうか?2015/05/16
双海(ふたみ)
9
フロイトとは一味違った夢の研究ということですが・・・正直よくわかりませんでした。2014/04/28
讃壽鐵朗
3
当時の夢研究レベルを知る意味にはいいだろう2015/05/05
左義長
1
この本を読んだことで寝る前の胃の内容物が気になって仕方ない人は多いはず。あとこの本の中で語られる夢の豊かさに対して劣等感を覚える人も多いはず。そうであってくれ。頼む! 特に気になったのは『夢に起こることはフロイトの言うような意味のあることばかりじゃないよね』というような意味の説である。バランス感覚に優れた慎重派の人間なんだと思う。だからこそフロイトほど目立てなかった、とも思う。2014/07/29
彼方から
1
なぜ人は夢を見るのか、夢とは一体何なのか。そういった疑問を身近な夢をヒントに読み解こうとする作品。実際に筆者や筆者の知人が見た夢をたくさん引いているので、それを見るだけでもなかなか楽しい。今日から見ると解釈に疑問が残るところがないではないが、全体的には妥当なように思えた。2012/10/10