出版社内容情報
デューウィにとって，人間は一箇の有機体であり世界はこの有機体の住む環境である．そして思惟や理論を含めて人間の諸活動はすべて環境に対する有機体の適応に他ならない．一九一九年来日して行った講演をまとめた本書は，著者の持論を分り易く述べるとともに古い哲学を批判しつつ懇切な説明を付し，格好の哲学入門書となっている．
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
魚京童！
30
私の何かと何かが繋がった。でも忘れた。うまい中華を喰って忘れた。あれはうまかった。そういう話なのかもしれない。でもその感動があるから、哲学書はやめられない。今まで集めてきた何かが繋がる。その瞬間が喜び。やめられない。脳内麻薬だよね。最近学びが多くなって、繋がりができてきて、たいしたことでは感動しなくなった。慣れがきた。もっと刺激を！そういうことなのだろう。アメフラシ実験をしているようだ。飽きちゃうんだよね。アーレントは単位当たりの感動数が高いから好き。でも疲れる。ついていくために知っておかなければならない2021/07/02
りょうみや
25
デューイの本は哲学系の専門書としては専門用語が極力少なく読みやすい方だが、それでも一般書と比べれば楽ではない。自分比で普通の文庫の10倍以上は時間がかかる。密度がただただ濃いからだ。原書はおよそ100年前だが今なお新しく感じる。もう何周か回らないといけない。2019/12/08
呼戯人
18
私はこれまでプラグマティズムの哲学をあまり読んでこなかった。道具主義とか有用性とか、その真理観が伝統的な哲学とあまりにかけ離れていたからである。しかし、年を取って、経験が曲がりなりにも増えてくると、このデューイが主張する哲学の形の方が哲学の実情にかなっていると考えるようになった。「哲学は仮設しか提供することができず、しかもその仮説の価値は、人間の精神を周囲の生活に対して敏感にさせる点だけにある」というデューイの主張が正しいと私は確信を抱くことできた。思考も感情も推論も詩情も人間が環境に適応する形式である。2017/04/11
Ex libris 毒餃子
12
ジェイムスでも思ったが、プラグマティズムの本懐は二項対立の克服だと思った。2022/11/19
どらがあんこ
11
経験が実験になるってのがポイントだろう。それにしてもデューイは概念の交通整理がうまい。あまりにすっきりしてるからちょっと戸惑ってしまう。2019/06/20
