出版社内容情報
現代イギリスを代表する思想家ラッセル(一八七二‐一九七〇)の啓蒙的著作の傑作.人の性格はほぼ六歳までに形成されるとするラッセルは,幼年期に何よりも重要なのは子供の本能を正しく訓練して調和のとれた性格を作りだすことであり,この「性格の教育」を完成させるのが「知性の教育」だと説く.自由と知性と愛に裏うちされた教育論.
内容説明
現代イギリスを代表する思想家ラッセル(1872‐1970)の啓蒙的著作の傑作。人の性格はほぼ6歳までに形成されるとするラッセルは、幼年期に何よりも重要なのは子どもの本能を正しく訓練して調和のとれた性格を作りだすことであり、この「性格の教育」を完成させるのが「知性の教育」だと説く。自由と知性と愛に裏うちされた教育論。
目次
第1部 教育の理想(近代教育理論の前提条件;教育の目的)
第2部 性格の教育(生後第一年;恐怖;遊びと空想;建設的な心;わがままと自分のもの;真実を語ること;罰;ほかの子供たちの重要性;愛情と同情;性教育;保育園)
第3部 知性の教育(一般的な原理;十四歳以前のカリキュラム;最後の数学年;通学制学校と寄宿制学校;大学;結論)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
著者の生き様を学ぶ庵さん
31
          
            数学者ラッセルが2児を得て早期教育や児童心理学の重要性を一般的な父母に訴える教育論。哲学書でないため、根拠レスや我が子での実験結果の敷衍が多々見られるのはご愛嬌。教育の理想、性格の教育、知性の教育を語る過程で権威に擦り寄ることなく、伝統的な教会、教育論、フロイト主義者をバッサリ切るのは心地良い。モンテッソーリ教育が注目される前から早期教育やマクミランの『保育園』に着目するセンスの良さは秀逸。『数学原理』を読む気はないが、論理学・哲学・宗教・政治等、約100冊を書いたラッセルがダ・ヴィンチに見える。2016/05/04
          
        Gokkey
9
          
            ラッセル51歳の時の作品。良くも悪くも大英帝国の薫り。教育というテーマで比較的広い範囲について自由に論じている。どういう読者層を狙ったのか判然としないが、おそらくは当時の知識人、貴族階級なのだろうか。例えば幼児教育はこうあるべきという話から、教育機関かつ研究機関としての大学はどうあるべきかまで、読者が教育にある程度お金を費やせることが前提としてある。「私は子供が悪者に対して憤慨するように仕向けるよりも、悪者は幸福が何か知らない間抜けな連中だ、と考えるように仕向けたい。」色々と考えさせられます。2023/11/14
          
        K2
2
          
            書かれた時代においては、先見性もあり、教育に対して大きな指針となったかもしれないが、現代では、心理や脳科学や生理的な人間の生命の仕組みがどんどん解明されている中で、論拠が足りないところを感じる。教育というものを考えるときの古典という意味では読む価値があるかもしれない。2015/05/24
          
        赤い熊熊
2
          
            なるほどと思う教訓が多々ある反面、今の目で見ると鵜呑みにはできないなと思うことも多かった。2013/12/22
          
        オザマチ
2
          
            子供が自発的に学ぶようにする…それを目指すことに関してはもちろん賛成。自分で学習する理由を見つけられれば、世界はどんどん広がっていく。塾やら学歴やらで滅茶苦茶になっている教育現場では難しいかもしれないけど。2012/05/03
          
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            - 和書
 
 - 太陽光と植物
 


              

