出版社内容情報
カントが約三十年構想し続け、最晩年ついに刊行された、実践哲学の〈主著〉と見るべき大著。「自由」の「体系」をめぐって、とくに第一部にあたる本書では行為の「適法性」を主題とする。「法論への序論」では「法とはなにか」という根本問題を提示、私法と公法の二部から成る本論へと展開する。新訳による初めての文庫化。
内容説明
約三十年の構想を経て、最晩年ついに刊行された実践哲学の“主著”。「自由」の「体系」をめぐって、「第一部 法論」では行為の「適法性」を主題とする。「法論への序論」において「法とはなにか」という根本問題を提示、私法と公法の二部から成る本論へと展開する。「第二部 徳論」と合わせた全体の、新訳による初めての文庫化。
目次
人倫の形而上学への序論(人間のこころの能力と人倫の法則との関係について;人倫の形而上学の理念と必然性について;人倫の形而上学の区分について;人倫の形而上学のための予備概念―普遍的実践哲学(Philosophia practica universalis))
法論への序論(法論への序論に対する付論;法論の区分;人倫の形而上学一般の区分)
法論・第1部 私法(「外的な私のもの」「君のもの」一般についての私法)
法論・第2部 公法(国家法;国際法;世界公民法)
付論 法論の形而上学的諸原理に向けた解明的な注解(法(権利)概念をあらたに企てることへの論理的な準備
物権的様相を帯びた債権(対人的権利)という概念の正当化 ほか)