岩波文庫<br> 形而上学〈下〉

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岩波文庫
形而上学〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 458p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003360446
  • NDC分類 131.4
  • Cコード C0110

出版社内容情報

哲学のもっとも根本的な問題の探求をめぐるアリストテレスの一群の論文を集録したもの.千数百年にわたって西洋の世界観に決定的な影響を与えたばかりでなく,西洋哲学の多くの基本概念を生み出した著作で,そこに示される問題分析の態度や発展流動する弁証法的思考方法は永久に研究者の模範となるものである.

内容説明

「すべての人間は、生まれつき、知ることを欲する」という一文から始まる本書を読む者は、師プラトンの説に対するアリストテレスの激烈な批判に目を見張らされるだろう。ここには、「真理も友もともに敬愛すべきであるが、友より以上に真理を尊重するのが、敬虔な態度である」といういかにも哲学者らしい彼自身の言葉の実践があるのである。

目次

ディナミスにおける存在(可能的存在)とエネルゲイアにおける存在(現実的存在)について。まず、本来の意味でのディナミス、すなわち運動の能力としてのそれ。能動的な能力と受動的な能力。能力とその欠除態。
非理性的な能力と理性的な能力。理性的な能力は反対のものどもの両方に関係しうるが非理性的な能力は一方的である。
能力(可能性)を否定するメガラ学徒の逆説に対する反論。そこから、つぎに、新たな意味でのディナミス、すなわち現実活動・現実態としてのエネルゲイアに対する可能力・可能性・可能態としてのディナミスについて。
無能である、不可能である、能がある、可能である、等々について。
能力・可能性の獲得方法と可能性・可能態の現実化される諸条件について。
エネルゲイアに対するディナミス(可能性・可能態)。エネルゲイアの二義、すなわち運動とし現実活動としてのそれと完了的な現実態(エンテレケイア)と同義的なそれとについて。
どのような場合に或るものは他のものの可能態であり質料であるか。
現実態は、その説明方式においても、時間的にも、またその本質においても、可能態より先である。永遠的・必然的な実体は可能態において存することなく、永遠的な運動にもたんなる可能性は存しない。
善の現実態は善の可能態より優り、悪の現実態は悪の可能態より劣る。幾何学的定理は現実化によって発見される。
真としての存在。非複合体および複合体の真と偽について。〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

114
他の何ものの述語ともされないものを「第一の基体」とする著者の実体研究は、普遍的な或るものを感覚的な個物の外に求めず内在的なものへ求めた点に師プラトンとの大きな違いがあった。現実態が可能態に先立ち、転化の原理のいずれよりも根源的とする彼は、肉体より霊魂を優先し、生成と質料から離れて純粋な独立・不動・永遠の理性的存在「第一の不動の動者」を想定した。「すべての人間は、生まれつき、知ることを欲する」で幕を開け、矛盾対立の協調を目指し、自己完結的な体系で神を求める本書は当時の自然科学だからこその力強いロマンがある。2023/12/14

syaori

55
アリストテレスが求めるのは存在の本質と根拠、その原理、個物に「通じる一般的・普遍的なるもの」。ソクラテスとプラトンは各々違うのに同じ「人間」であると認識するのはなぜなのか、地上のものが生成し消滅するその運動の目的は、そしてその運動、転化の究極の原因は何なのか。それを求めて彼は存在の「第一のもの」「不動の動者」に行き着きます。その存在の真偽はともかく、地上の多様なものからその定義や原理をたどって始原のもの、また普遍的なるものに至るその道程と方法論はとても心躍るもので、もう少し彼の思想を知りたくなりました。2021/06/11

イプシロン

37
『形而上学(下)』の白眉は、間違いなくΛ(ラムダ)の巻である。「不動の動者(神)」が立証される部分である。どのように論じられるのかを楽しみながら読んだが、それ以外の部分は、正直苦痛でしかなかった。苦痛の原因はいくつかあげられるが、それは『形而上学』全巻に言えることだろう。とにかくアリストテレスは悪文過ぎるのだ……。「あの」「その」「それら」「あれら」といった関係代名詞が多すぎ、そのたびに訳注で確認したり注意を払わねばならなく、かつ、論説の仕方がワンパターンで、説明を解りやすくしようとして挟まれる比喩も2022/06/02

逆丸カツハ

31
アリストテレスにおいて関係は実体の付帯物でしかない。しかし、それは転倒した見方である。実体が関係の集積物なのであって、人間の知にとって根源的なものは関係の方である。とはいえ、アリストテレスの試みは以上の理由から単純に退けるだけではいけない。何でもありという意味での相対主義者にいかにして抗するのかを考えなければならない。その意味で知(関係)の立場に立ちながら、相対主義者を論駁するという態度が必要になると思う。2024/04/26

めんま

25
あらゆる物事には原因があるという立場から考察を続け、全ての物事の第一の原因である「不動の動者」の概念にたどり着く。それ自体は決して動くことはなく、他からの影響も受けないが、他を動かしているものであるという。アリストテレスはこれを神とも呼び、ゆえに第一哲学を神学とも呼ぶ。しかし、いわゆる神様のような人格を備えたものではないため、混同は避けたい。2021/12/31

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