内容説明
第一回航海の後半、ニュー・ジランドから、ニュー・ホランド(オーストラリア)、ニュー・ギニア、ジャワへ。クックたちは、座礁による浸水、熱病の蔓延など様々な困難に遭遇しながら調査を続け、一七七一年、喜望峰を経て帰国の途に。
目次
国王陛下の船エンデヴァ号における特記すべき事件(ニュー・ジランド、南島にむかう;ニュー・ジランド概観;ニュー・ホランドへ;遭難と脱出;ニュー・ギニアからジャワまで;ジャワ到着;ジャワから喜望峰を経て帰国)
感想・レビュー
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壱萬参仟縁
4
ギザギザな形の入り江が特徴のニュージーランドの1770年の地図(14頁)。凪(なぎ 48頁)は航海上、最も安心できたのではないか? 凪ばかりならどんなに簡単なのかとも思えるが、風が吹かないとこれまた進まないのだが。座礁については13章に書いてある(152頁~)。疾風はあるが、疾強風とある(161頁)。相当な大荒れということか。1770年7月23日は港に缶詰状態だったという(184頁~)。情報が今よりも確たる天気図が描けない時代だったろうから、余計に航海も慎重になっていたのはやむを得ないのだろう。2013/03/08
yagian
0
ソシエテ諸島(タヒティ)、ニュージーランド、オースラリア、ジャワの原住民たちの西洋人に対する反応の違いが興味深い。彼らの社会、文化の特性や過去の西洋人との接触の経験によって違いが生じているのだろう。キャプテン・クックの記述がきわめて客観的なところが印象的。2015/02/22