岩波文庫
旧事諮問録―江戸幕府役人の証言〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 312p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003343814
  • NDC分類 322.1
  • Cコード C0121

出版社内容情報

明治二十年代半ばに,旧幕時代の制度の実情が忘れ去られるのを惜しんだ歴史学者達が旧幕勤仕の故老達を招いて行なった質疑の記録.江戸幕府の制度と諸役職の実情を語る文献としては一番有名で,利用価値の高い歴史史料である.将軍の日常生活から大奥・勘定所・評定所・目付・町奉行・外国奉行・代官・町与力等に関する証言を収録.

内容説明

明治20年代半ばに、旧幕時代の制度の実情が忘れ去られるのを惜しんだ歴史学者たちが、旧幕勤仕の故老たちを招いて行なった質疑の記録。江戸幕府の制度と諸役職の実情を語る文献として利用価値の高い一級の歴史史料である。上巻には、将軍の日常生活をはじめ、大奥・勘定所・評定所・目付・町奉行・外国奉行等に関する証言を収録。

目次

第1回 将軍の起居動作等―答問者 旧幕御小姓頭取・坪内定益・同御小姓・御目付松浦信寔
第2回 財政の事(勘定所)―答問者 旧幕御勘定組頭・同吟味役・同奉行並・佐渡奉行・鈴木重嶺
第3回 司法の事(評定所)―答問者 旧幕評定所留役・御目付・奈良奉行・小俣景徳
第4回 大奥の事―答問者 旧幕中藹・箕浦はな子・同御次・佐々鎮子
第5回 目付、町奉行および外交の事―答問者 旧幕御目付・大目付・江戸町奉行・神奈川奉行・外国奉行・山口泉処

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

大阪のきんちゃん2

5
時代小説・時代劇を見るときの参考になればと、だいぶ前に古本屋で買ってきた本です。 明治の半ばに江戸幕府の様子がどんなだったかを、小姓・勘定方・評定所留役(書記?)・大奥の女中(中﨟)・目付・町奉行を勤めた本人に聞き取り調査を行ったもので、これが中々興味深い内容でした! 大奥はちょっと毛色の違う話(それはそれで面白かった)ですが、上司と部下の関係やセクト主義、仕事の押し付け合い?責任の分担(分散?)について真面目に且つつぶさに語られます。 ただ、注意しないと「事実」と「真実」は判断が難しいと思いました。2020/05/31

よしださいめい

3
江戸幕府に仕えた元役人たちのそれぞれの裏話的な話をうかがえて、たいへん面白かった。速記録ということで、生の声を聞いているようでさらに、わくわくした。 上巻は、司法のこと、外交のことが興味深かった。後者では、歴史的な転換点では、苦労したんだなぁと。2019/10/04

puyorinu_qma

2
明治時代、幕末の記録として当時幕府の要職に就いていた面々を集めて一問一答形式での対談を記録したもの。上巻は幕府の財政や司法、大奥、町奉行の事について語られている。個人的に興味深い記述は、国定忠治の容姿(意外と線が細い、とのこと)と大奥の内情。2019/08/24

にゃん吉

1
古老の体験が、旧事諮問会(錚々たるメンバーです)との質疑応答の形で記録されています。200年以上続いた徳川幕府の組織は複雑ですが、実体験のある古老達は、例えば、御小姓と御小納戸役の地位の上下とか、畳屋の売掛金の訴えは幕府のどの部署が管轄していたかといった、部外者には全くわからない細部を淀みなく語ります。聞き書きの面目躍如です。上巻では、元御小姓から将軍の日常生活(意外に質素)が語られ、元大奥女中から大奥の日常が語られるところがまた興味深いところです。好きな人にはたまらない一冊でしょう。         

読書忍

1
江戸時代を駆け抜けた役人達の生のインタビューが読めます。臨場感たっぷりで当時の雰囲気を感じられました。2014/02/11

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