出版社内容情報
モンゴル族の英雄チンギス・カハンの一代記として名高い『元朝秘史』は,さまざまな伝説のロマンに満ちあふれ,古来,多くの人たちを魅了しつづけてきた.巻1~6を収めたこの上巻は,「蒼き狼」と「白黄色の牝鹿」の族祖伝説にはじまり,若きテムジンの艱難と戦いの日々が,美しい韻文をまじえて記される.(全2冊)
内容説明
モンゴル族の英雄チンギス・カハンの一代記として名高い『元朝秘史』はさまざまな伝説のロマンに満ち溢れ、多くの人たちを魅了し続けてきた。「蒼き狼」と「白黄色の牝鹿」の族祖伝説に始まり、若きテムヂンの艱難と戦いの日々が美しい韻文を交えて綴られる。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ドラマチックガス
7
『蒼き狼』を読んで、ぜひこっちも読んでみたいと手を出したけれど。なんだこれ、むちゃくちゃ読みづらい!!!! 凡例にもあるように、「日本語の理解に支障のない限り直訳」「原文の古さに合わせて訳文も適宜擬古文」という、嬉しくないサービス。途中からは「貂の皮衣の返礼に散りたる民人を←汝の 集め合いて与えん」というように、まさかの矢印まで登場。ちなみに矢印の用法については、説明がない(たぶん)。だれか、口語訳版を改めて出してほしい。というところで気づく。それが『蒼き狼』か。2023/10/27
シンドバッド
6
正に叙事詩 淡々と叙述されているものの、なんとも言えぬ、広大な流れを、感じる事が出来る。家系譜は、切り外してしましいたい位、人名は、煩わしいが、些細な事。20年弱積読の書であったが、良い本に出会えた。2015/04/16
えそら
5
知ってるつもりで読んでいなかった元朝秘史に再チャレンジしました。他のモンゴル史関連の本で読んだ内容なので、何とか「ああ、あの本のネタ元はこれだったのか……」と納得しました。原初はモンゴル語を漢文で記したもので、さらに書かれた文は擬古文なので、とても読みにくい。けれど、当時の風俗などは不思議と伝わってくる、そんな本でした。2018/02/08
はーと
4
昔読んだ本。難しいうえに断片的な人名に困惑を覚えた。歴史小説つまり日本でいえば平家物語に近い。とはいえ興味深い記述も多く日本語への翻訳における疑古文の採用にも一読の価値あり。2015/03/08
mitsuya
3
原文の古さに合わせて擬古文を用いたという訳文の日本語がまた難しい。現代語への訳も欲しい、と教養のないワタクシは思うのであった。2011/11/21