内容説明
中国仏教史の基本文献、初の全和訳。後漢時代から六朝期に至る約五〇〇人の高徳の僧の事績を集成した本書は、後の各種「高僧伝」の範となった。本冊には、道安・慧遠など、教理に精通し中国仏教の基礎を固めた沙門を録する義解篇一‐三を収める。
目次
義解篇(晋の洛陽の朱士行(竺叔蘭・無羅叉)
晋の淮陽の支孝龍
晋の予章山の康僧淵(康法暢・支敏度)
晋の高邑の竺法雅(毘浮・曇相・曇習)
晋の中山の康法朗(令韶)
晋の敦煌の竺法乗(竺法行・竺法存)
晋の〓(せん)の東の仰山の竺法潜(竺法友・竺法蘊・康法識・竺法済)
晋の〓(せん)の沃洲山の支遁(支法虔・竺法仰)
晋の〓(せん)山の于法蘭(竺法興・支法淵・于法道)
晋の〓(せん)の白山の于法開(于法威) ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
isao_key
7
2巻でいちばん詳しく紹介されている僧は道安。とても勉強家で、田圃に入って休憩中に経典を読み、暗誦したという。経典の読み込みを徹底的に行い、疑問点を分析して明快な解釈を施した。それまでの経典の意味、訳者の時代と人物が明らかになり、新訳と旧訳を区別したのは、彼の功績によるもの。彼は片足が不自由であった。それを「蹇疾」(けんしつ)と呼ぶらしい。初めて知った。慧持は道安の弟子で、14歳で読書を学び、1日に他人の10日分をものにした。また身長8尺(242.4cm)もあった。「登竜門」の字は『後漢書』李膺伝にある。2014/05/21
Yoshinori Osaka
5
面白かった(^^)2015/09/16
1.3manen
3
釈曇戒は、「生活は貧しかったが学問に励み、古典に専心した」(179ページ)。これは、評者が実践していることである。苦学でこそ、真理を発見できるからである。仏道のためには、福徳、戒律、博学多聞、弁舌の才能、深い智慧(223ページ)。こうした僧のあるべき姿は、現代の軽薄な自己啓発のようなものとは比べものにならない重厚さが感じられる。釈僧肇は家庭が貧しく、筆耕を生業とし、書写することで経書や史書に目を通し、古典をマスターした(294ページ)。貧しくとも、清廉潔白に生きることの価値をこうした著作で改めて理解した。2012/12/26
メルセ・ひすい
1
15-107 ★5 道安・慧遠など、教理に精通し中国仏教の基礎を固めた沙門を録する義解篇一から三を収めている。巻第四 ★義解篇一 晋の洛陽の朱士行 晋の淮陽の支孝龍 晋の予章山の康僧淵 晋の高邑の竺法雅 晋の中山の康法朗 晋の敦煌の竺法乗 晋の剡の東の仰山の竺法潜 ●康法識 晋の剡の沃洲山の支遁 晋の剡山の干法蘭 晋の敦煌の巻干道邃 晋の剡の葛峴山の竺法崇 晋の始寧山の竺法義 晋の東莞の竺僧度 2011/12/14
わらのいぬ
0
面白い。面白いんですよ、これ。でも少しずつしか読めない。2012/09/21




