出版社内容情報
鈴木正三(1579‐1655)は,関が原,大坂の陣に武功あり,出家しては臨済,曹洞いずれにも属さず,独自の風を樹て正三禅と称せられる.武人にして高僧,道心深く,生涯に多くの著作あり衆を導く.その正三没後間もなく,遺風を慕って弟子恵中がまとめた師の身辺見聞記が本書である.方言,俗語を駆使し,あたかも正三が現前する如くその言行を活写する.
感想・レビュー
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零水亭
5
(大森曹玄『参禅入門』に紹介されており、ちょうど復刊されていた頃に読みました)もともと、関ヶ原の戦い、大阪冬の陣、夏の陣にも参加した三河武士ですが、関ヶ原の戦いの前、17歳の頃から仏典を読んでいたようです。 「モーレツ」な性格だったようで、紀野一義先生は余まり好きではなかったみたいです。 個人的には、江戸時代では盤珪禅師が好きですが、この本は励ましてくれる本、勇気が出る本ではあります。曹洞宗の宗祖、道元禅師の『正法眼蔵随聞記』(道元の言葉を高弟がまとめた)と相通じるものがあるように思います。
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