出版社内容情報
アジアで最初の共和国を建国し,中華民国初代臨時大総統となった孫文の革命家としての言説を集成.清朝統治下,危機にあった中国をどのような構想で,どのような方法で孫文は救おうとしたのか.さまざまな人々に向けられた多種多様な言説を年代順に配列.丁寧な解題・訳注をそれぞれに付して孫文の革命思想の全貌に迫る.
内容説明
アジアで最初の共和国を建国し、中華民国初代臨時大総統となった孫文の革命家としての言説を集成する。清朝の統治下、危機にあった中国を孫文はどのような方法で救おうとし、どのような構想で革命を完遂しようとしたのか。さまざまな人々に向けられた多種多様な言説を年代順に配列し、孫文の革命思想の全貌を浮き上がらせる。
目次
第1部 民族共和国への道程―一八九三‐一九一二年(広州興中会宗旨;ハワイ興中会章程;香港興中会章程 ほか)
第2部 中央政権への挑戦―一九一三‐一九二一年(袁世凱に辞任を勧める電文;大隈重信に中国革命への支持を求める書簡;陳新政と南洋同志に中華革命党を組織する意義を説く書簡 ほか)
第3部 革命運動の再構築―一九二三‐一九二五年(党務活動は宣伝を重視すべきだ―中国国民党改進大会での演説(抄)
孫文・ヨッフェ共同声明
犬養毅に列強の影響を脱し中国革命の成功を助けるよう求める書簡 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
7
「上層は守旧・怠慢でありながらうわべを取り繕い、下層は無知・蒙昧なため先を見通せる者は少ない」(15ページ)。当時の中国は4億人。また、「欧米各国では善果が富者に享受し尽くされ、貧民は悪果を食らうことになり、常に少数者が文明の幸福を独占しているので、この不平等な世界ができたのです」(107ページ)。この不平等は彼の時代、国のみならず、深刻化している。指紋押捺については評者は異議がある。孫文によると、競争は浪費的で破壊的(265ページ)。文化の本質は仁義・道徳(437ページ)。部分的に日本も学ぶ点があった。2012/12/13
Takao Terui
3
寄付のお願いから、新規会員の採用規則まで、単なるイデオロギーを超えた、生々しい革命活動の姿が鮮明に見て取れる。資料として極めて興味深く、参考になる。革命を行う予定は今のところない、が。2014/06/02
kousan
1
清朝から中国の概念に変わる頃の話。
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