出版社内容情報
『春秋左氏伝』は五経の一つ『春秋』に対する「伝」すなわち解説で,春秋時代(前七二二‐四八一)を中心とする中国古代の史伝説話の宝庫である.中国では準経書として扱われ,わが国では古来歴史や文学のつきせぬ源泉でありつづけた.名文をもって鳴る『左伝』全文をここに格調高い現代語訳でおとどけする.地図・系図・索引完備.
内容説明
「崔杼、其ノ君ヲ弑ス」と直書した史官を杼は殺した。弟が同じ事を記録するとまたも殺したが四人目が立つや遂に諦めた。このように記録に生命をかけた男の逸話をはじめ子産など弁論ひとつで外交の難局にあたった男たちの記録がここには豊富に残されている。
目次
成公
襄公
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
6 - hey
5
賞揚を楽しむこと、刑罰をおそれること、民をおもいやること。これらの礼が国の統治には必要。2013/06/02
ヴィクトリー
2
晋と楚の戦いが増え、間に挟まれた鄭が苦労させられる。そんな中、子産が文辞を駆使して小国としての筋を通す。戦は多いけど、二度も国君を苦しめてはまずい、とか、国君を傷つけると刑罰を受ける、とか言って追いかけるのをやめてる辺りは、まだ戦の中にも礼儀のあった頃なのかもしれない。2015/02/11
Shinsuke Mutsukura
1
ますます、西郷隆盛の言うとおりだな。これを読めば外国が理解できるってのは本当です。隙を見せたらコソ泥のように攻めてくる。今の連中と同じ、成長なし。Chinaのことね。2021/01/25
caramelscratch
1
聖人ならば国の内外に憂患なしと参ろうが、聖人ならぬ身なれば、国外が安寧だと内憂が必ずおこる。このまま楚を外憂として残す方がよいのだ(p103-104)2015/08/31
シシン
1
晋楚が中心になりますが、数々の名臣がでてくるでてくる。読んでて本当に楽しい小説です。何年も何度も何度も読んで本が真っ二つに割れたのはこの本ぐらいです。