出版社内容情報
明治四年,岩倉使節団は新たな統一国家創出の意欲に燃えて米欧十二カ国歴訪の旅へ出る.建国百年のアメリカ,貿易・工業立国の「島国」英国,パリ・コンミュン一年後のパリ,ビスマルク治下プロイセン等.書記官として随行した久米の貪婪で精彩に富んだ筆は,議会から牢獄,黒人街,ジャーナリズム,手話点字,花街にまで及ぶ.
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書実践家
6
明治国家草創期の熱を感じた。克明にアメリカ回覧での実見を記す。久米邦武や他一行がどんな覚悟でアメリカを見て、日本の未来にどんなイメージを持ったのか。胸がときめく。2015/12/29
にゃん吉
1
片仮名交じりの漢文調の文体は難物で、結構な時間をかけて全巻を読了しました。それでも読み終えられたのは、簡単に言い尽くせない面白さがあったからです。難物の文体は格調の高い美文でもあり、味わい深さを感じます。地理、政治、文化等の見聞したあらゆる文物が詳細に記録され(例えば、工場で見聞した生産工程の詳細まで)、当時の欧米諸国の様子を知れるというだけでも面白いですが、何に関心を示し、何を批判的に受け止めたかという彼らの視点は、その後の明治政府の舵取り、近代日本の原点でもあり、非常に興味深いものがあります。
Wataru Inoue
0
明治の歴史を学べる、最高の本(^^)2015/10/08
pika
0
アメリカは広大らしい 2013/12/12