岩波文庫
聖教要録/配所残筆

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  • サイズ 文庫判/ページ数 106p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003303818
  • NDC分類 121.56
  • Cコード C0110

出版社内容情報

朱子学を排し経書を直接に学んで古代聖賢の道に帰ることを主張した古学者山鹿素行(1622‐1685)の思想と人物をもっともよく伝える2書を収める.「聖教要録」は,1666(寛文6)年幕府によって「不届成る書物」とされ赤穂配流の因となった書.「配所残筆」は,配所で弟と甥とに宛てて書いた自叙伝形式の遺言状.自叙伝文学の先駆.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

双海(ふたみ)

16
昭和15年発行、20銭。スピンがついています。予想以上に面白かった。「人不敎不知道不知道乃害於禽獣(人敎へざれば道を知らず、道を知らざれば乃ち禽獣より害あり)」・・・なかなかいい。2015/09/23

ikatin

5
政治の要諦とされる”威愛清簡教”の出典とのことで、前々から確認したかったのだが、残念ながらこの直接の記載はついに見つけることができなかった。実際は後の昭和の陽明学者、安岡正篤先生が言い換えたものなのか。誰か知っている方がいたら教えてもらいたい。配所残筆はすごい。山鹿素行は8歳までに四書五経をおおかた読み覚え、15歳で大学の講義を担当している。ただ古文難解で当然90%は理解できず。是非現代語訳がほしい。2013/01/27

Nemorální lid

2
『日漢唐宋明の諸儒を排斥す、是れ天下の学者に違う』(p.35)として注釈を廃して原典に立ち返る聖学を打ち出した山鹿素行の思想は朱子学への反旗であった。播州赤穂へ流される契機となった聖教要録こそ、彼の著書の中でも最も如実に"山鹿素行的なもの"を含有した作品である。『聖人杳かに遠く、微言漸く隠れ、漢唐宋明の学者、世を誣ひ、惑を累ぬ』(p.35)とする彼が『聖経世に燦然たり』(p.35)と後世の研究を原著と比較し、善悪の二元的価値を付与させていることもまた興味深い。経典への純粋性こそ評価されるべきであろう。2018/08/24

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