出版社内容情報
マンゾーニ（1785‐1873）はダンテともならび称されるイタリアの国民的作家である．カトリック回心後の生涯のすべてが注ぎこまれている．17世紀，スペイン支配下のロンバルディアを舞台に頽廃した世相とさまざまな悪に脅かされながらも，愛と信仰の心を守り通す若い2人とそれを取りまく人びとを描く．マンゾーニの純粋な宗教精神が光を放つ作品．
感想・レビュー
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takeakisky
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ミラノの騒擾を見物し、群衆に加わる気のいいレンツォ。とても脇の甘い田舎者。そんなに寄り道して、大丈夫かい？読み応えのある二十一章以降。もう一方のルツィアが陥る災厄。悪人の回心。ほんとうの聖職大司教枢機卿フェデリコと鍍金の聖職者主任司祭ドン・アボンディオ。神の道に仕える者の心のあり方と行動の姿勢に関する二人の問答は、この章では前半部だけではあるが、非常にバランスが取れ、抑制が効き、全体にわたる説得力を倍加させる。いいところで次の分冊に続く。2023/07/21
