出版社内容情報
「隠喩と神話は人を殺す」。ソンタグ(1933-2004)は、結核と癌というふたつの病いをとりまくテクストを読み解き、病いに付与される過剰な「意味」がいかに人びとを支配してきたか、その暴力的なありかたを見事に解体してみせた。エイズという「伝染病」の分析とともに、今なお鮮烈な「反解釈」実践の書。(解説=都甲幸治)
【目次】
隠喩としての病い
エイズとその隠喩
原 注
訳者あとがき
《始まりの本》版によせて
解説 意味との闘い(都甲幸治)
1 ~ 1件/全1件
- 評価
本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
selva
0
ものすごく面白かった。『反解釈』を2/3も読めてないのに大丈夫か読めるかなと思ってたけどすごく読みやすいのはテーマのせいか。2025/12/30
佐藤
0
エイズで語られる戦争的隠喩がさらに敷衍され自明視されたのがコロナだったんだなと改めて。言語の拡張可能性としてウルフにおける「病」がある一方、常に統治権力との類推を暴くソンタグと、詩性/政治性をめぐって二者は一見噛み合わないように思えるが、チャペック『白い病』におけるソンタグの一定以上の評価、病を個人の抑圧としてではなく、権力構造の批判として読み得る想像力というのはウルフにも架橋できそうな内容。さらにいえばサラマーゴ『白の闇』は病の「"視"点」を通して権力を批判するということに成功した稀有な作品だと思う。2025/12/19




